ドイツ発ネトフリドラマ「ダーク」シーズン1に出てくる解決/未解決の謎・伏線の徹底考察。
第4回、最終回の今回は
- これまでの記事で書ききれなかった様々な謎・伏線
について紹介していきます。
前回までの記事はこちらから:
①ミハエル自殺の謎・フードを被った謎の男↓
②ヴィンデンで起こる失踪事件↓
③原発・タイムスリップ・33年周期↓
※がっつりネタバレ有りです。
ネタバレなしのあらすじ・感想・登場人物の相関図はこちらの記事から↓
- エリザベスがノアから受け取った懐中時計
- 1953年の地下室に書かれた2つの日付
- ペーターとトロンテは地下室で一体何をしていたのか?
- ペーターが口にする祈りの言葉
- 子供の頃のペーターの謎
- アレクサンダー・ティーデマンの正体とは?
- 警察内の原発スパイ
- レジーナの父はトロンテ?
- ヤナが森で見たもの
- フランツィスカの秘密
- 1953年ドップラー家の邸宅と、2019年のヴィンデンホテル
- キリンガー通り61番
- 子供の頃のトロンテの腕にあるタバコの火の跡
- マルタが森の中で感じた「デジャブ」とは?
- 最後に
※本記事内の特に注釈のない写真は「ダーク」公式Twitterより引用しています。
※ドイツ語版を英語字幕で観たので、物語内の物事やセリフの日本語訳がオリジナルと多少異なるかもです。
エリザベスがノアから受け取った懐中時計
第4話、ドップラー家の次女エリザベスが学校の帰り道で迷子になります。
彼女は結局、夜になり無事に帰ってくるのですが
その際エリザベスは「ノア」と名乗る男から懐中時計を受け取っています。
「この時計は元々エリザベスの母シャルロッテのものだった」
とノアは説明したようですが、、、
もしそれが本当だとしたら
なぜノアがシャルロッテの懐中時計を持っているのか?
そしてその懐中時計には「シャルロッテへ」と書かれているが
いったい誰がシャルロッテに送ったものなのか?
モノが懐中時計なのは、シャルロッテの祖父が時計屋のH.G.タンハウスであることと何か関係してるのか?
というかそもそも
エリザベスは耳が聞こえないのに、ノアは彼女とどうやって話をしたのか、、、?
ノア、手話出来るの!?
、、、この出来事に関しては今のところ全く意味が分かりませんが
シーズン2以降の伏線回収を期待したいところ。
1953年の地下室に書かれた2つの日付
1986年にはあの残酷な子供部屋が設置され、ノアとヘルゲによって使われていた地下室。
2019年にはヘルゲの息子ペーターが別荘(?)的な感じで使っているようですが
この地下室自体は1953年には既に存在していました。
1953年の地下室で、まだ子供だったヘルゲが1人で兵隊ごっこのようなことをして遊んでいる描写があります。
そしてその壁にはチョークで「1953年11月5日」「1953年11月9日」という2つの日付が描かれており
これは7話後半で地下室の床をブラシでこする半裸のノアによって書かれます。
この日付は、一体何を意味するのか?
、、、考えてみたんですが
多分これは1953年の原発建設予定地で遺体となって発見された2人の少年(エリックとヤシン)がタイムスリップした(亡くなった)日 なのかな、と。
この物語、実は1日のうちにいろいろな事が起きているので何とも言えませんが、、、
この2つの日付で共通点がありそうなのはその位かと。
ペーターとトロンテは地下室で一体何をしていたのか?
ヨナスが未来の自分自身に導かれて初めて1986年にタイムスリップした、2019年11月8日。
ペーターとトロンテはなぜか2人きりで、例の地下室で21時17分になるのを待ちながら日付や時間がたくさん書かれたノート(老クラウディアのノートだと思われる)を見ています。
また、2019年11月12日。
この日は未来のヨナスがワームホールを破壊しようとする、シーズン1最後の日でもあるんですが
またしても2人きりで地下室にいるペーターとトロンテ。
ペーターが「1953年に何があった?」と聞くと
トロンテは「あと数時間ですべてが終わる。マッツは生き返る」「今日が終わればすべてが新しくなる」と言います。
これは老クラウディアが言ったことらしく、彼らは彼女を心底信用しているようですが、、、
ペーターとトロンテは、地下室で一体何をしているのか?
老クラウディアの差し金なのは間違いなさそうですが、、、。
そして「マッツが生き返る」ってどういう事?
未来のヨナスがワームホールを破壊して未来(と過去)を変えようとしていることが、何か関係しているのでしょうか。
ペーターが口にする祈りの言葉
ミッケル失踪の日の夜もそうですが
ペーターが祈りを捧げるシーンというのは物語にちょくちょく出てきます。
(と言っても、シーズン1中2回だけですが。)
「Got grant me the serenity to accept the things I cannot change, the courage to change the things I can, and the wisdom to know the difference.」
「神は私に、変えることのできないものを受け入れるための平静を授けてくださる。
そしてまた神は、変えられるものを変えるための勇気と、その違いを知るための知恵も授けてくださる。」
、、、訳が多少違ってたらゴメンナサイ。
調べてみるとこれは「二ーバーの祈り」と呼ばれる、アメリカの神学者ラインホルド・二ーバーにより作られた祈りの言葉のようです。
キリスト教と言えば司祭のノア が思い浮かびますが、何か関係あるんでしょうか。
それともただ単にペーターの悩み多き性格を表現しているだけ?
子供の頃のペーターの謎
1986年、ペーターの父ヘルゲにはたくさん出番があるのに
この頃には既に生まれていたはずの子供の頃のペーターが全く出てこないのはなぜなのか。
彼世代の登場人物で、子供/青年時代が出てこないのはペーターくらいのもんなんですが、、、。
、、、後に彼自身が語るところによると
ペーターは1987年のにヴィンデンに来たらしい。
「ヘルゲの事故」の後ということですが、それはすなわち1986年11月12日に起きた老ヘルゲと大人ヘルゲの車の事故の事でしょう。
ヘルゲの妻(もしくは元妻)は誰か分かっていませんが、ペーターは1987年までは母の元に居た可能性が高いようです。
それにしてもヘルゲの妻って誰なんでしょうね。
あのヘルゲと結婚していたなんて、相当な物好きかと思われますが、、、。
アレクサンダー・ティーデマンの正体とは?
1986年に初めてヴィンデンにやってきたアレクサンダー・ティーデマン。
2019年
引用:DarkWiki
1986年
若い頃のアレクサンダーは9話で初めて登場するのですが
彼の初登場シーンであるフルフェイスのニット帽を被って負傷した状態で森を走り抜ける姿は、どう見たって犯罪を犯して逃げている犯人の姿。
周囲には彼を探しているらしきヘリコプターの音までしてるし、彼自身は拳銃まで持ってるし。
その後、彼は森の中でカタリーナにド突かれている未来の妻レジーナを助けることになるのですが
この時のアレクサンダー、カッコいいですよね(*ノωノ)←
、、、さてその後
彼は森の中に拳銃と2つのパスポートを隠します。
パスポートの持ち主はそれぞれ
「ボリス・ニーヴァルト」と「アレクサンダー・クーラー」。
「ボリス・ニーヴァルト」の方には彼の写真が貼られていたので、アレクサンダーの本名は「ボリス・ニーヴァルト」なはずなのですが、、、。
なぜアレクサンダーは、本名を偽装するのか?
アレクサンダーは、本物の「アレクサンダー・クーラー」を銃で殺害したのか?
一体、何のために、、、?
真相は、シーズン2まで持ち越し。
また第1話でハンナが施術中に写る彼の背中(右肩)にある丸い傷についても気になるところ。
警察内の原発スパイ
アレクサンダーが1986年に森の中に隠した、拳銃と2つのパスポート。
それをネタにハンナからゆすられた後、彼はウルリッヒについて調べるべくある人物に電話をかけます。
その人物とは、警察署に勤める眼帯の男。
引用:DarkWiki
名をトーベン・ヴォラーと言い普段は上司であるシャルロッテにこき使われていますが
どうやら彼と原発所長アレクサンダーは繋がっている様子。
彼は核廃棄物を一時的に保管しているトラックという、警察側は絶対知るはずのない極秘情報についても知っていることから
ヴォラーはアレクサンダーが雇っている警察内の内通者・スパイ ということで間違いなさそうです。
レジーナの父はトロンテ?
ヴィンデンホテルのオーナー・レジーナの母で1986年は原発所長でもあったクラウディア・ティーデマンはシングルマザーですが
当時トロンテ・ニールセンとは不倫関係にあったようです。(3話より)
1986年のクラウディア・ティーデマン
引用:DarkWiki
1986年のトロンテ・ニールセン
そのことから
もしかするとレジーナの父は不倫相手のトロンテ!?
という推測も出来なくはないですね。
そうすると、レジーナとウルリッヒは腹違いの兄弟ということになりますが、、、。
レジーナは嫌がりそうだな。
ヤナが森で見たもの
第1話でヤナ・ニールセンが息子ウルリッヒに
「頭が大きくて黒い何かを森で見た」という話をしていますが、、、
この謎は、シーズン1中に明らかにされることはありませんでした。
「頭が大きくて黒い何か」。
本当なら、人間ではなさそうですが、、、。
それともヤナの見間違えか、彼女が精神的にちょっとおかしいのか。
フランツィスカの秘密
ドップラー家の長女フランツィスカは、時々森に1人で出掛けては今は使われていない鉄道レールに隠された箱からお金を回収しています。
どうやら他の人には内緒でこっそりと誰かからお金を受け取っているようですが、、、。
この事を偶然発見したマグヌス・ニールセンは、彼女の後をつけてお金を渡しているのがトランスジェンダーの娼婦ベルナデットであることを突き止めます。
フランツィスカもベルナデットのように体を売っていると勘違いしたマグヌスですが
本当はフランツィスカが医者から入手した性転換の為の女性ホルモンの処方箋を、ベルナデットに売っている だけなのでした。
この事がきっかけとなったのか、その後2人は恋人同士(?)に。
1953年ドップラー家の邸宅と、2019年のヴィンデンホテル
1953年に幼少期のヘルゲとその両親が住んでいた、ヴィンデンにある邸宅。
その大きな建物は、2019年にはレジーナ・ティーデマンが経営するホテルへと変わっています。
1986年も依然としてヘルゲの父ベルントが住んでいるような描写がありドップラー家が所有しているようですが、、、
その後の33年で一体何があったんでしょうか。
キリンガー通り61番
第8話で1953年にタイムスリップしたウルリッヒ・ニールセンが道をさまよっていると、車に乗った女性に話しかけられます。
「すみませんが、この辺りの出身じゃないもので。
Killinger通り61番を探しているのですが、ご存じですか?」
そうすると、ウルリッヒは
「そこは私の家です」と答えます。
すると女性は
「ああ、じゃああなたがティーデマンさんですか。」と言います。
「、、、、、?」
どうやら
1953年のキリンガー通り61番には、警察官エゴン・ティーデマンとその妻が住んでいるらしい。
1953年のエゴン・ティーデマン
その妻ドリス・ティーデマン
2019年にはウルリッヒ・ニールセンの家族が住んでいる、「キリンガー通り61番」。
1953年はティーデマンが住んでいたのに、一体いつからニールセン家のものに?
ウルリッヒに道を尋ねた女性と子供(ウルリッヒの祖母アグネス・ニールセンと父トロンテ)はその後そこに間借りすることになるんですが、、、
その事が、何か関係していたりするのでしょうか。
子供の頃のトロンテの腕にあるタバコの火の跡
8話後半で少しだけ映る、1953年のトロンテの腕にあるタバコの火の跡。
ヤンキー風に言うと「根性焼き」ってやつですが、、、
誰かにやられたのは明らかですよね。
子供の頃のトロンテは、一体誰から虐待を受けていたのか?
死んだとされる父から虐待を受けていたのか?
それとも父は死んでおらず、父の家庭内暴力から逃れるため母と共にヴィンデンへ?
あるいは、トロンテを虐待しているのは喫煙者の母アグネス?
一瞬のシーンではありましたが、謎は深まるばかり、、、。
マルタが森の中で感じた「デジャブ」とは?
多くのヴィンデン住民が感じている通り
2019年に起こっている失踪事件を始めとする事象は、33年前・1986年のデジャブが重要なテーマとなっています。
デジャブに関して気になったのが1話、ミッケルが行方不明になった夜にマルタがヨナスに言った言葉。
森の中の集合場所に他の仲間が来る前、マルタは
「この光、この森。前にもあったような気がする。」
とヨナスを見ながら告げます。
このようなシーンはシーズン1では確認されてないので、シーズン2以降の何かしらの伏線 なのではないかと思いますが、、、。
マルタとヨナスは、以前も森の中で何かあったんでしょうか?
最後に
というわけで、4回に渡って
ネットフリックスのドラマ「ダーク」シーズン1の解決/未解決の謎・伏線 について書いていきました。
こうして改めて、物語中で気になった事を1つずつ見ていくと
やっぱり謎とか伏線多すぎじゃね?と思わずにはいられませんが、、、
だが、それがいい。
この記事を書くためにもう1度シーズン1を観返したんですが
初めて観たときは複雑すぎてよく分からなかったことも、こうしてまとめてみると意味が分かってとても面白く感じました。
この記事が、私のように「ダーク複雑すぎてよく分かんねぇよ!」と絶望している方の役に立てば幸いです。
長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。
おわり!
前回までの記事はこちらから:
①ミハエル自殺の謎・フードを被った謎の男↓
②ヴィンデンで起こる失踪事件↓
③原発・タイムスリップ・33年周期↓