先日、住んでいるドイツで第一子となる息子を出産しました。
元々逆子で予定帝王切開の予定だったんですが
手術予定日の4日前に破水し、結局緊急帝王切開 での出産に。
今回の記事では
そんな私の出産体験 を、備忘録として書いていきます。
- 予定日前日の出産
- 出産当日:破水前は寿司の食べ放題に行っていた
- 17時20分:帰宅後に破水!すぐに病院へ
- 17時40分:病院で検査。すぐに緊急帝王切開へ
- 18時50分:帝王切開の準備
- 19時10分:オペ室へ。手術中辛かったこと
- 19時半:ついに出産!その時ハハは
- 20時:手術後、分娩室で家族水入らずのカンガルーケア
- まとめ
予定日前日の出産
妊娠中、息子は3ヶ月以上もの間逆子だったんですが
38週の検診でもそれは直らず、医者の勧めで出産予定日の2日後に予定帝王切開の予約 を入れていました。
(予定帝王切開は予定日の±1週間と言われたので、逆子が治る可能性に賭け選べる限りの遅い日付を選んだ。)
ただ実際に息子が生まれたのは、つまり
破水して緊急帝王切開となったのは、出産予定日の1日前 でした。
出産当日:破水前は寿司の食べ放題に行っていた
↑たまたま写真に撮ってたアプリの画像。
今思い出すと、この日の朝になんとなく予感めいたものがあった、、、ような。
というわけで、出産当日。
破水して緊急帝王切開となったのは夜の7時過ぎだったんですが
その日の昼は朝ごはんを抜いてお寿司食べ放題の店 (ドイツでは「All You Can Eat」と言いますが)にランチを食べに行ってました。
旦那が40kmほど離れた街に「良さげで安い寿司食べ放題の店を見つけた!」らしく
最近は外食も全くしてなかったし「せっかくだから生まれる前に食べに行くか!」ということで。
今考えると予定日1日前に食べ放題とか、非常にリスキーな日程ではありましたが、、、
ドイツの田舎街に住んでいるので、日本食飢えていたのです、、、。
その食べ放題の店がちょうど旦那実家までの距離の半分の所にあったので、旦那両親も誘って行きました。
、、、まぁ義両親は工事に巻き込まれたりでかなり遅れて来たんですが。
それでも久しぶりの外食、久しぶりの寿司食べ放題を思う存分楽しみました。
妊娠もここまで来たらナマモノも何も関係ねぇ!と思って、刺身系のお寿司も頂きました。
久しぶりの寿司、美味しかったなぁ( ;∀;)
ていうか
ケチ根性&食い意地丸出しで、ここぞとばかりに詰め込みすぎた。
これが後ほどアダとなることに、、、。
寿司食べ放題後は街を散歩してお茶をして、夕方5時頃に帰宅しました。
↑出産直前、世界遺産もある素敵な街をお散歩。
17時20分:帰宅後に破水!すぐに病院へ
家に帰ってきてくつろぎ用の服に着替え、トイレに行ってパンツを見るとおしるしらしき茶色のおりものが。
「お、これはもはやおしるし!?もうそろそろ出産が始まるのかなー、、、(*'▽')」
くらいに軽く考えていたら
その10分後に突然破水。
いやー、びっくりしました、、、。
突然、大量の生暖かい水が股から滴り落ちてきまして。
普通なら破水しても赤ちゃんの頭がフタになるみたいなんですが
逆子だったからかとにかく水の量がすごくて。
少しでも動くと水道の蛇口をひねったかのように水が流れ出てきて、トイレに腰かけたまま動けなくなってしまった、、、。
幸い旦那も家に居たので、トイレの上から旦那にあれこれ指示を出して入院バッグを完成させ
それと同時に出産予定の分娩室(Kreißsaal)に電話を掛けたんですが繋がらず。
(この日は息子の他に3人生まれたみたいなので、忙しかったのかも。)
電話は繋がらないけど「破水してるし、もう行くしかなくね!?」
ということで、大きめのナプキンとバスタオルを股にあてがい車で病院へと向かいました。
ちなみに
デカいナプキン2枚とバスタオルを当ててたんですが、病院(車で3分)に着く頃にはすべてビショビショに。
分娩室は病院の5階にあったんですが
動くと次から次へと水が出てくるので、入り口に置いてあった車椅子を拝借して5階へと向かった程。
、、、逆子で出産予定の方はぜひ、破水した時用に大人用紙おむつ的なものを準備しておくことをオススメします。
産後の悪露対策にも使えますよー。
17時40分:病院で検査。すぐに緊急帝王切開へ
17時40分頃に分娩室に着くと、すぐにNST(ノンストレステスト、ドイツ語だとCTG)の検査をしました。
↑こんなの。これは検診の時に撮った写真。
実際の分娩室では破水がすごくて、下半身は使い捨ての編みパンツ一丁というアラレもない姿でした、、、。
この検査、検診の時は30分しかやらないんですが
この時はこのままの状態で1時間ほど放置されました。
、、、忙しかったのかな。
数値は、検診時と特に変わらず。
息子の心拍数が時々上がるだけで、陣痛はまだまだ来てない様子。
そしてその後、医者が来てエコー。
まだ息子が逆子であることを確認し、医者が一言。
「別に急ぎではないけど、今日のうちに出しちゃう?」 と。
、、、逆子で破水してるし、羊水もかなり出た(と感じていた)ので
「え、急ぎじゃないの!?明日でもいいの!?」とは思ったんですが。
で、結局オペ室や麻酔科医などの関係で「今日のうちに出産しよう!」 ということになったんですが、、、
ここからが、本当に早かった。
18時50分:帝王切開の準備
この時点で、息子が生まれる40分前くらいだったかな。
しばらくするとバタバタと助産師さんがやって来て
-
背中とおしり丸出しの手術着を持ってきたり
(↑金太郎みたいで非常にダサい) -
カテーテル入れたり
(↑めちゃくちゃ痛い。そして感覚がなんとも気持ち悪い) -
下の毛剃ったり
(↑クリームも何もなく、安っぽいカミソリでそのままジョリジョリと、、、)
途中、麻酔科医の先生が来て「まだなの?」みたいな感じで助産師さんを急かしたり。
突然決まった緊急帝王切開にも関わらず、手術に臨むお医者さんたちの準備のめちゃくちゃ早いこと。
助産師さん、医者に急かされて焦っててかわいそうだったな、、、。
19時10分:オペ室へ。手術中辛かったこと
病院に着いて約1時間半後の19時過ぎ、分娩室から同じ階にある手術室へと歩いて向かいました。
この時も股からは羊水が出続けてて非常に歩きづらかったんですが、、、
そんなのはオカマイナシですよ。
カテーテル入れられてる時も、チープなカミソリで下の毛を剃られてる時も。
破水してからこれまでずっとそばに居てくれた旦那ですが
彼は彼で手術着に着替えるということで、手術室前で一旦お別れ。
(私が産んだ病院では、帝王切開でも1人までは立ち合い可能だった。)
旦那が居た時は「え、もう産むの?ww」って感じで展開の早さに若干興奮気味で笑う余裕さえあったんですが
1人で手術室に入り無機質なベッドの上に寝かされると、それまでは考えないようにしてた恐怖がジワジワと襲ってきた。
、、、そんな私の心とはウラハラに
まずは痛い上に針さしてる間は絶対に動いてはいけないと噂の半身麻酔の注射 を腰に注入。
麻酔の注射は確かに痛かったんですが
その後の麻酔効いてる時の方が、私にとっては辛かった。
去年流産した時に受けた全身麻酔は何を感じる間もなく速攻で効いたんですが
半身麻酔って、ジワジワ効いていくんですよね。
足が痺れていく感じはするんですが、誰かが足を触ってる感覚はあるという。
その時は旦那もいないし「これから本当にお腹切るんだ」という現実に恐怖しか感じてなかったので
「麻酔まだ効いてないから!まだ切らないで!」って、実際にお医者さんに訴えましたよね。
そしたらお医者さん
「感覚はあると思うけど、痛みは感じないから大丈夫!」と。
えーっ。
痛みって感覚じゃないの、、、か?
まぁそのうち、足も動かせなければ感覚も痺れもなくなったんですが。
ただそんな中でも
下半身寄りの上半身(胸や腕・手)は手術中ずっと変な痺れ があって辛かったです。
手はベッドに固定されてて動かせないし、、、。
そしてそれ以上に辛かったのが
気持ち悪さと吐き気。
麻酔が効き始めてからとにかく気持ち悪くてしょうがなかったんですが
吐きたくても下半身は動かないから胃もうまく動かなくて吐けないという。
麻酔が効き始めた頃にやっと枕元にやって来た旦那と傍にいた助産師さんに「気持ち悪い」ということをずーっと訴えてました。
また手術が佳境(?)に入ってからは強い頭痛 と息苦しさ があり、上手く息ができない感覚に陥りました。
酸素マスクが欲しかったんですが、どんなに息ができない旨を訴えても誰も持って来てくれず。
19時半:ついに出産!その時ハハは
話に聞いていた通り
手術が始まってから子が取り出されるまでは、ものすごく早かった。
手術始まって10分位だったと思うんですが。
『ほ、ほんぎゃあ〜↓』
という、テレビとかでよく見るよりは少し低めでおっさん臭い控えめな息子の声を聞きました。
この時はやっぱり、涙が出ましたよね。
「あぁ、生まれてきてくれてありがとう」って。
ちなみに、旦那曰く
この時手術室は、生まれた息子の大きさ(約4kg)に一同どよめいていたそうです。
初めて聞く息子の声に涙したものの
出産の感動は、残念ながら長くは続かず。
その病院はカンガルーケアをすごく大事にしてる病院で、息子も生まれてすぐに私の胸に乗せられたんですが
母はもうホント、それどころじゃなくて。
とにかく気持ち悪くて吐きそうで、頭痛も凄まじいし息もうまく出来ないしで。
しかも私の胸のあたりにカーテンがひかれていたので、息子が乗る場所があんまりなかったんですよね。
で、何を思ったのか助産師さん。
産まれたての息子を、手術で苦しむ私の首と顔の上に。
「息できない」って、さっきから再三訴えてるんですけどー。
息子の手とかもう、私の口の中入っちゃってるんですけどー。
息子のポジショニングも酷いし、私も私でそれどころじゃないしで
「今はホント無理だから!息子どけて!」
とね、正直に言っちゃいましたよね。
ごめんね、息子。
その後、母は口の横に置かれたそれ用のトレーにゲー。
(麻酔の影響か、量はあんまり出なかったけど。)
息子を産んですぐにゲ◯る という醜態を晒しました。
、、、息子よ、ほんとゴメン。
(ちなみに、その後カンガルーケアは旦那がやったらしい。
私はそれどころじゃなくて見てないけど。)
その後、胎盤が出たり傷口を縫ったりがあり手術時間は全部で45分程度だったんですが
私にとってはその間、ずっと気持ち悪さと頭痛と息苦しさとの戦いでした、、、。
20時:手術後、分娩室で家族水入らずのカンガルーケア
手術は気が付いたら終わっていて、私はベッドごと元いた分娩室に移されていました。
出産前、私が寝っ転がってNSTを受けていたベッドを見ると
半裸の旦那が、産まれたての息子を胸に乗せてた。
分娩室に居るのは私と旦那と息子のみで
どうやら「ココでしばらく家族水入らずでカンガルーケアしてろよ」って事らしいです。
術後、分娩室には1時間以上は放置されたかな。
分娩室に移された時はまだ効いていた麻酔ですが
時間が経つにつれて徐々に足の感覚が戻って来ました。
それにつれて、手術中悩まされた気持ち悪さや頭痛も軽減。
、、、まぁ、麻酔が切れると同時に後陣痛らしき痛みがやって来たんですけどね。
子宮全体が、痛いのなんのって。
私の状態が落ち着いてきたら、今度は私もゆっくり息子をカンガルーケアで抱っこすることが出来ました。
その時の記憶は、、、残念ながらあんまりないんですが(泣)
写真を見る限りだと、この時に初めて授乳もしたっぽいです。
そして覚えてるのは
私にも息子にも旦那にもシーツにも、息子の緑色のウンチが付いていたということ。
息子、なぜかオムツすらしてなくて出て来たモノ(緑色の胎便)がそこかしこに垂れ流しになっていたという。
まぁ、それどころじゃなかったから別にいいんですけどね、、、。
ちなみにその夜、私は息子の緑色のウンチョが付着した布団で寝ました。
その後1時間ほどすると助産師が来て
- 息子を綺麗にしておむつを履かせる
- 息子にビタミンKを飲ませる
- 私のお腹押される(痛い)
- 悪露のチェック
- ナプキンの交換
- 痛みを訴えると、痛み止めの座薬入れてくれた
、、、をテキパキとやっていきました。
分娩室では合計1時間半ほど家族水入らずの時間を過ごし、その後入院する部屋へと移動したんですが、、、
その時のことについては、次の記事で。
まとめ
というわけで、今回の記事では
逆子で予定帝王切開の予定が、破水して緊急帝王切開になった私の出産体験談 をまとめました。
出産という経験はとても尊く感動はしたんですが
私の場合、何と言っても手術中の気持ち悪さがすごくて。
経膣分娩に比べると、時間が短い分楽だったのかもしれませんが、、、。
実は小学生の時に盲腸の手術を受けたことがあって、その時にも半身麻酔は経験済みなんですが
よく考えるとその時も全く同じ症状が出てたんですよね。
手術中、とにかく気持ち悪いという。
そしてカテーテルの違和感も。
、、、まぁ今回の場合、敗因は
出産前にたらふく食べた寿司 、、、なんでしょうね。
帝王切開の場合、普通は前日の夜9時から絶食ですからね。
でも緊急帝王切開だと事前には分からないし
体験談とか読んでも「手術中気持ち悪かった」って人をついぞ見かけないんですが、、、どうなんでしょうか。
さて、次回の記事では
ドイツで帝王切開出産後の入院中の様子 について書いていきます。
おわり!