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日本のコロナ対策はどっちつかずで甘すぎる。海外在住者がドイツの様子と比較してみた

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3月後半から日本でもコロナウイルス感染者が増え続けていることを受け、安倍総理大臣が4月8日から5月8日までの緊急事態宣言を発令しました。
対象は7都府県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・福岡県)にも及ぶそうで、そうなると気になるのは
「生活が一体どのように変わってしまうのか?」 という点。
 
私の住むドイツでは日本より2週間以上早い3月22日から全土で接触制限措置が取られていますが、これは日本の緊急事態宣言よりも行動が制限されるものです。
 
接触制限措置下のドイツにおいて、外出自粛の生活はどのような感じなのか?
 
今回の記事では
コロナウイルスによる緊急事態宣言中の生活について、現在のドイツの状況と照らし合わせて考えていきます。
 
 

日本:そもそも緊急事態宣言とは?

今回出された緊急事態宣言において、該当する都道府県の知事は以下の措置をとることが出来ます:
 
  1. 不要不急の外出自粛要請
  2. 学校や商業施設などに対する休業や使用停止の要請
  3. 医薬品や食品などの所有者に対する売り渡しの要請
  4. 臨時医療施設のための土地や家屋の同意なしでの使用
  5. 運搬業者などへの緊急物資運送の要請
 
この中でも一般人にすぐ影響するのが1と2の:
  • 不要不急の外出自粛要請
  • 学校や商業施設などに対する休業や使用停止の要請
ですが、この2つは既に実施されています。
 
緊急事態宣言で自治体が行える上記の5つの措置の中で強制力があるのは:
  • 医薬品や食品などの所有者に対する売り渡しの要請
  • 臨時医療施設のための土地や家屋の同意なしでの使用
のみで、その他に関しては『要請』は出来るものの法的な強制力はありません。
 
よって日本では、緊急事態宣言中に外出を自粛しなくても罰金などを取られることはないというのが現状です。
 

ドイツ:接触制限措置について

一方、ドイツで行われている接触制限措置では以下のような規則がありますが
こちらはどれも違反すると罰金を取られるという強制力の強いもの です。
 
  • 同居家族以外との接触は絶対に必要な最低限とする
  • 公共空間では他者との距離を最低1.5メートル、可能であれば2メートル以上開ける
  • 公共空間への外出は単身か、家族以外の1名、または家族の同伴のみ認められる
  • 不要不急の外出を避ける(通勤、託児、介護、通院、必要最低限の買い物、試験や会議などの重要な日程、他者の支援、個人によるスポーツ、屋外で新鮮な空気を吸う為の運動などは引き続き認められる)
  • グループによるパーティーは、公共の場でも私的空間でも許されない
  • 全ての飲食店は閉鎖(ただし配達サービスや持ち帰りなど個人が自宅で飲食するための料理の販売は例外)
  • 理髪業、美容サロン、マッサージ、タトゥー店など身体のケアに関わるサービス業は、近距離での接触を避けられないため閉鎖(ただし医療上必要な治療は引き続き認められる)
 
ドイツでは3月22日から最低でも4月19日までの約1ヶ月間、これらの接触制限措置が取られる予定です。
 
施行される対策に法的な強制力があるかないかだけでも違いが大きい ですが
以下からは日本とドイツのコロナ対策の違いについて、項目ごとに詳しく比べていきます。
 

日本とドイツのコロナ対策の違い

不要不急の外出自粛

今回日本で出された緊急事態宣言で『要請』される外出自粛には、以下のことは含まれません
 
  • 通勤
  • 医療機関への通院
  • 食糧の買い出し
 
生活に絶対必要な病院やスーパーが閉まることはありませんから、(休業する施設に勤める方以外は)外出自粛が基本的な日常生活に支障をきたすことはほとんどありません。
 
 
一方、私の住むドイツでは現在:
  • 通勤
  • 食料品の買い物
  • 新鮮な空気を吸うための運動
の他に
  • 託児
  • 介護
  • 通院
  • 試験や会議などの重要な日程
  • 他者の支援
のための外出のみが許されており、外出する際も1人までの同行しか認められません。
 
州や地域によってどの程度厳格に行われているのかは異なるようですが
例えば大都市だと規則が守られているかどうか、公園などで警察がパトロールしています。
 
ドイツでも外出が規制されている点は一緒ですが
上に書いた通り違反すると200€(約2万4千円)からの罰金が科せれるあたり、その強制力が異なります。
 

開いている店・閉じている店

 
緊急事態宣言後、東京都では以下の場所に休業を要請する予定です
 
  • 学習塾・自動車教習所などの教育施設
  • 体育館や水泳場・ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・バッティング練習場・スポーツクラブなどの運動施設や遊技場
  • 映画館やライブハウス・演芸場といった劇場など
  • 公会堂や博物館・美術館・図書館など集会や展示に関する施設
  • キャバレーやナイトクラブ・ダンスホール・バー・個室ビデオ店・ネットカフェ・漫画喫茶・カラオケ店・麻雀店・パチンコ店・ゲームセンターといった娯楽施設など
  • 商業施設(デパートやショッピングモール・ホームセンターなど)については食品や医薬品など生活に欠かせないものを販売する売り場は除いて休業を要請
 
これらはすべて『要請』なので強制力はありませんが
このように名指しされたら休業するか、営業したとしても規模を縮小せざるを得ないでしょう。
 
ただし上記の施設でも建物の床面積が1000平方メートル以下であれば対象外のようです。
 
 
一方以下の施設は社会生活を維持する上で必要な施設として、感染防止策をとった上で営業しています:
  • 病院や薬局などの医療施設
  • スーパーやコンビニ・卸売市場などの食料品販売施設
  • ホテルや旅館、共同住宅などの住宅・宿泊施設
  • 電車やバス・タクシー・レンタカー・船舶・航空機などの交通機関や、宅配などの物流サービス
  • 工場
  • 金融機関や官公署
  • 公衆浴場など
  • 食事を提供する施設(レストランなど)については生活インフラとして必要と判断。感染防止対策をとり、夜間や休日の営業時間短縮を要請。(ただし居酒屋などには休業を要請)
 
上記は東京都の案ですが、国は「理髪店やホームセンターなどは継続して営業できる」と考えているようで、意見の異なる東京都との調整が続いています。
 
 
一方、国全体に接触制限措置の出されているドイツでは
名指しで営業を禁じられている飲食店や身体のケアに関わるサービス業(理髪店など)はもちろんのこと、衣料品店など食や医療に関係のない店もすべて閉店しています。
 
ドイツではまだ都市閉鎖(ロックダウン)は起きていませんが、普段は買い物客で賑わう繁華街からは人が消え閑散としています。
 
以下からは、日本とドイツで対応の異なる以下の事業について詳しく比べていきます。
  • 飲食店
  • 理髪店
  • ホームセンター
 
飲食店
ドイツでは飲食店関係のお店はレストランもカフェもバーも全て閉店しています。
 
これは『要請』ではなく国からの『命令』で、違反すると罰金が科せられます。
 
ただし、家で食べる用のテイクアウトの営業は許可されています。
 
 
一方東京都では夜がメインの飲食店(居酒屋やキャバクラなど)を主に休業要請を出す ようで、レストランやカフェなどの飲食店は通常通りか時短で営業できるようです。
 
理髪店
また現在ドイツでは美容室・理容室も全土で営業を停止しています。
 
理由は、理髪店では近距離での接触が避けられないから。
 
同じ理由で美容サロンマッサージタトゥー店なども閉鎖中です。
 
 
一方日本政府は「理髪店は休業要請の対象にはならない」 という考えを示しています。
 
0歳児育児中でオシャレにまで気が回らない私にとって、緊急事態のいま美容室が国民の生活に絶対必要な理由が分からないんですが。
 
日本人はドイツ人に比べてオシャレに気を使う人が多いからなのか。
 
それとも日本は美容室の数がものすごく多いのでそこまで保証しきれないからなのか。
 
ホームセンター
理髪店同様、ホームセンターに関しても日本政府は休業要請を行わない考えを示しています。
 
一方ドイツの私の家の近くのBauhaus(ホームセンタ)では、仕事に必要なものを購入する人のみ入店可能で営業してました。
 
入り口には警備員が立っており、入店するには証明書か何かが必要なようです。
 

買い占めについて

日本でも緊急事態宣言が発令される前からトイレットペーパーの買い占めが話題になりましたが、ドイツでも人々がパニック陥り買い占めが横行しました。
 
ドイツでは主に以下のような品物が買い占められました:
  • パスタ
  • 小麦粉
  • 缶詰
  • マスク
  • 除菌スプレー・ウェットティッシュなど
  • トイレットペーパー
  • 石鹸
  • 生理用品
  • オムツ
 
大体このようなものがスーパーの棚からなくなりましたが、買い占めの程度は都会と田舎では大きく異なりました。
 
例えば私が住んでいる田舎のスーパーでは、トイレットペーパーなんかも1番安いやつは売り切れてるけど他のちょっとお高いやつは普通に売っているという状況。
 
一方人の多い都会では、トイレットペーパーの棚も本当にスッカラカンだったようです。
 
またミュンヘンに住むドイツ人旦那のいとこは、列に並んでようやく買えたトイレットペーパーを持って歩いていたら知らない人からツバを吐きかけられたんだとか。
 
都会では外出自粛や買い占めのパニックにより雰囲気が殺伐としている場所もあるようです。
(私の住む場所は元々人が少ない田舎なので、そのような場面は全く見かけませんが。)
 
日本でも『緊急事態』というパニックから買い占めが起き一時的になくなるものはあるかもしれませんが、企業だってこの機会に売りまくりたいだろうししばらくしたら買い占めは収まります。  
 
特に今回のコロナは最低でも数週間は規制が続きそうなので、みんなそんなトイレットペーパーばっかり買ってられないだろうし。
 
食べ物にしたって同じです。
 
もしかしたらお気に入りのカップ麺は売り切れるかもしれませんが、スーパーから食べ物が全くなくなるというのはあり得ませんので買い占めする必要は全くありません。
 
接触制限措置が施行されて約2週間が経つドイツでも、買い占めは収まってきています。
 

最後に

日本のコロナ対策はどっちつかずで甘い

日本政府が出した緊急事態宣言はその名前のいかつさに反して強制力がなく、ドイツやその他の国に比べると規制が非常にユルい。
 
「国としてコロナウイルスに何かしらの対策はしなきゃいけないけど、経済が後退するのは困るし国民の生活を保障するお金もあんまり出したくないなぁ、、、」という命と金、どっちつかずの考えが透けて見えます。
 
パチンコ屋やカラオケなんて真っ先に規制すべきなのに、国が規制を渋ってるとか、、、意味が分からない。
 

大切なのは人の命、そして国からの保証

コロナウイルスから人命を守るのが最優先なのは、言わずもがな。
 
なので緊急事態宣言を出して規制をするなら、もっと厳しくやるべきです。
 
そしてその規制により職やお金を失う人の保証を、政府はもっと積極的にするべき。
 
マスクなんかばら撒いてる場合じゃないですよ。
今こそ現物をバラまく時。
 
ちなみにドイツはその点すごく仕事が早く、申請からわずか2日で60万円振り込まれた人もいるとか。
 
 
このような緊急時に、国民を助けられないような国にはなってほしくないです。
 

まとめ:不便なこともあるけど、ポジティブに考えて

というわけで、今回の記事では
コロナウイルスによる日本とドイツの規制の違い について書きました。
 
規制により確かに生活は不便になりましたが、正直そこまでの変化はありません。
 
私が育児中の専業主婦で、元々そこまで外出する方じゃないからかもですが、、、。
 
それでも必要な物は買えますし、不自由なことはありません。
 
買い占めの問題もありますが、ないならないで何とでもなります。
 
トイレットペーパーだって災害時じゃないんだからウォシュレットも使えるし、洗濯もできるのでいらない布でも代用できます。
 
外出できないなら家で。
ないものはあるもので。
 
工夫して過ごすのも結構楽しいですし、買い占めもそう長くは続きません。
 
大切なのは、この状況を悲観せずポジティブに楽しく過ごすこと です。
 
というのも、外出規制が続くと問題となってくるのがメンタルヘルス。
 
普段全然人と会わなくても平気な私ですら、規制が2週間も続くと精神的にキツくなってきます。
 
特に旦那の在宅時間が増えたことで私のストレスも増大、、、ゴホン。
 
それより何より、この規制で働けなくなってしまった人は本当に大きな不安を感じていると思います。
 
でも今は自分1人でどうにかできる状況でもないので、なるべく明るく楽しく日々を過ごすようにするしかないかと。
 
家で出来る趣味のない人にとっては特にキツイかもですが
新しい料理やお菓子づくりに挑戦したり、語学や資格の勉強をするのもいいですよね。
 
私は現在生後7ヶ月の息子の世話で1日が終わってる状態ですが、もしそうじゃなきゃ家でお菓子食べながらゲーム三昧だったと思います。
残念ながら任天堂スイッチは巣ごもり需要で一時出荷停止のようですが、3DSの過去作をやるのも楽しいですよね。
 
どうぶつの森もやりたいし、ポケモンもやりたいし、牧場物語もやりたいし、ルーンファクトリーもやりたい、、、!

やり出しちゃうと育児放棄しそうだから、今は絶対やらないけど。
 

 
おわり!