ドイツ人と結婚して早3年。
ついにドイツの無期限定住許可(永住権)をゲットしました!
取れて本当に良かった、、、!
というわけで、今回の記事では
無期限定住許可取得までの流れや注意点 について、私の経験をまとめます。
こちらから読みたい項目に飛べます↓
無期限定住許可とは?
ドイツの無期限定住許可(Niederlassungserlaubnis)とは、期限に関係なくドイツに住み、働くことの出来る滞在許可 です。
つまり永住権のようなものですね。
- 選挙で投票出来ない
- 公務員などの特定の職業に就けない
- ドイツから6ヵ月以上離れると失効してしまう
などの制限はありますが、それ以外の権利はドイツ人とほぼ変わりません。
通常滞在許可と無期限定住許可の違い
外国人がドイツ人と結婚してドイツで生活する場合、最初は通常滞在許可(Aufenthalterlaubnis)というものをもらいます。
無期限定住許可と比べ、通常滞在許可(Aufenthalterlaubnis)には:
- 期限付き
- 滞在する理由が必要
という制限があります。
通常滞在許可は結婚や就職、就学などの「滞在理由に依ったビザ」なので
離婚・離職・卒業などで「滞在する理由」が失われると、滞在許可自体も失効します。
一方無期限定住許可は、どんな理由であれ1度取得すればそれは誰にも依らないあなた自身の滞在許可となります。
つまり離婚しても転職しても学校を辞めても、無期限定住許可が失効することはありません。
無期限定住許可を申請できる人
無期限定住許可を申請ことが出来るのは、通常
- 通常滞在許可(Aufenthalterlaubnis)を保有してる人
で、その上
- ドイツ人と結婚し3年以上ドイツに住んでいる人
- ドイツで働き5年以上税金を納めている人
以上のいずれかの条件を満たしている必要があります。
取得までの流れ
以下では実際の無期限定住許可取得までの流れについて、私の経験と共に書いていきます。
私が抜けているのか、とにかく最後はトラブルが多かった。
ぜひ、反面教師としてください、、、。
2015年4月 ドイツ人と結婚
私がドイツ人である旦那と結婚したのは、2015年の4月の終わりでした。
ドイツ人との婚姻手続きについては、こちらの記事に書きました。↓
2015年5月 婚姻に依った通常滞在許可を取得
結婚前に私が持っていた就労ビザ(労働許可付き通常滞在許可)は8月までだったのですが
結婚して半月後には、婚姻に依った通常滞在許可に切り替えました。
就労ビザについては、こちらの記事にまとめました。↓
ドイツ語B1と統合講座の受講、証明書取得
通常滞在許可をゲットした後、無期限定住許可申請に必要である
- B1レベルのドイツ語習得
- 統合講座(Orientierungskurs)を受け、テストに合格
の2つを済ませました。
、、、とは言っても私の場合、ドイツ語は結婚前にB2まで終わっていたため
結婚後は統合講座のみ受講しました。
結婚後は統合講座のみ受講しました。
結婚後に知ったんですが
婚姻後にドイツ語コースや統合講座を受けると、国から補助金が出る らしいですね、、、。
どちらも1時間につき1€(確か)という破格の値段で受けることが出来るとか。
私は統合講座の方は国からの補助が出ましたが、結婚前に受けたドイツ語コースの方は当然実費でした、、、。
どちらも1時間につき1€(確か)という破格の値段で受けることが出来るとか。
私は統合講座の方は国からの補助が出ましたが、結婚前に受けたドイツ語コースの方は当然実費でした、、、。
こんなことなら、早く結婚しておけばよかった(泣)
統合講座では、こんな感じのことを学びます。↓
2018年4月23日 無期限定住許可を申請
外国人局の予約を取る
結婚から3年が経った今年の4月に、無期限定住許可を申請するために外国人局に予約を入れました。
、、、が、ここで一波乱。
結婚した当時はまだハンブルクに住んでいたので、通常滞在許可はハンブルクの外国人局で取得したのですが
去年田舎に引っ越したため、管轄の外国人局が変更になりました。
去年の10月に一度、新しい管轄の外国人局の様子見に行った時はかなりヒマそうで「予約なしで大丈夫だよ~」と言われたんですが
その言葉を信じて今年の4月、予約せずに行ったら担当の人が代わっていて「忙しいから予約なしだと受け付けられない」と、、、。
外国人局に行く前に一度、以前挨拶に伺った担当者に必要書類を聞くためにメールをしたんですが
1週間待っても帰ってこなくて直接行ったらこの有様、、、。
どうやら、以前担当してくれた人が現在休職中とかで。
「メールくらい部署内で共有しとけよ、、、」
と思うんですが、そうはならないのがここドイツ。
とにかく
外国人局で予約を取る時は、メールではなく電話で行った方が良いです。
ただ電話も、繋がりづらい事が多いですが、、、。
ちなみに
外国人の多い街の外国人局(特に大都市)では、事前予約は一切受け付けず、早く来た人から整理券で予約を受け付けるという場所もあります。
以前住んでいたハンブルクがそうでした。
その場合、当日のものすごく早い時間から行かないと予約が取れない場合が多いので、注意が必要です。
知り合いは朝の5時から並んでようやく整理券をゲットしたんだとか。
結構前からこんな感じなんですが、、、。なぜ人を増やさないのか謎。
外国人局での申請手続き
無事に予約(もしくは整理券)が取れたら、必要書類(以下参照)を持って外国人局に行きます。
ここが、滞在許可申請1番の山場です。
特にうちの場合、私が現在ニートな上に旦那の収入も少ないので
ちゃんと申請が通るのか、役人に何か言われるんじゃないかとドキドキ、、、。
ちゃんと申請が通るのか、役人に何か言われるんじゃないかとドキドキ、、、。
結局、思ったほどツッコまれずに終わったんですけどね。
良かった、、、!めっちゃ緊張した、、、!
外国人局で聞かれたことに関しては、以下の「無期限定住許可取得の条件とは? 」に詳しく書きます。
ちなみに
手続きの際は出来ればドイツ人パートナーにも来てもらった方がいい です。
申請の際に、世帯収入などを確認されるので。
2018年5月16日 家に手紙が届く/外国人局に再度予約を入れる
外人局での申請後
「滞在許可のIDカード印刷に3週間ほどかかる」
「カードが出来たら自宅に手紙が行くから、そしたらカード受け取りのための予約を再度外国人局に入れてくれ」
ということを言われました。
私の場合、持っていた通常滞在許可の期限が迫ったいたのでこの手紙を首を長くして待っていたのですが、、、
なかなか手紙が来なくて、非常に焦りました(汗)
なかなか手紙が来なくて、非常に焦りました(汗)
結局手紙が来たのは申請から23日後、なんと滞在許可の切れる1日前でした。
急いで外国人局に電話をしたんですが
「明日の予約、いっぱいなんだけど、、、」と言われてしまい。
え?マジ?
それでも不法滞在だけは避けたかった私は
「でも明日で滞在許可切れちゃうんです!忙しい所すみませんがお願いします!」
と言ってどうにか次の日、つまり滞在許可の切れる日の午後にピックアップの予約を取ることが出来ました。
あ、あぶなかった、、、。
ちなみに、申請中に持っている滞在許可が切れてしまう場合。
通常滞在許可を延長するのは、割と簡単に出来るようです。
ただ通常滞在許可を延長するにも外国人局での予約が必要だと思われるので
期限がヤバそうなら早めに予約は取っておきましょう。
私のように、ものすごく焦るようなことにならないように、、、!
滞在許可の期限とか、担当者も知っているはずなのですが
どうやらそこまでのケアはしてくれないようなので。
2018年5月17日 無期限定住許可ゲット!
そして翌日、ついに無期限定住許可(Niederlassungserlaubnis)をゲットしました!
家に来た手紙には「滞在許可(Aufenthaltstitel)」としか書かれていなかったので
「もしや審査に落ちてまた期限付きの滞在許可なのでは、、、」
と思ってガッカリしたのですが、取りに行ったらちゃんと無期限の滞在許可でした。
役所の人に聞いたら、無期限定住許可もAufenthaltstitelと呼ぶらしいです。
見た目も、通常滞在許可と全く同じ。タイトルも「AUFENTHALTSTITEL」。
ただ記載事項に「NIEDERLASSUNGSERLAUBNIS(無期限定住許可)」と記載されます。
や、ややこしい、、、。
で、無事に無期限定住許可を発行してもらえたのは良かったんですが
なんとここでまた問題が。
滞在許可のIDカードにはパスポートNo.が記載されるので
パスポートの更新の度にIDカードも新しく作り替えなきゃいけない んですよね。
で、私のパスポートが今年で切れる予定だったので
去年のうちにパスポートを更新して準備していたんです。
で、なんだろう、、、。
滞在許可申請の時にすごく緊張してたからだと思うんですけど。
申請書類に、間違えて古いパスポートNo.を書いてしまって、、、。
そしたらもちろん、新しいIDカードにも古いパスポートNo.が記載されてて。
でも新しいパスポートは既に手元にあるので、古いパスポートは当然既に失効になってて。
つまり失効されたパスポートで無期限定住許可のIDカードを作ってしまうというミスを犯しました(´;ω;`)
いやー、旦那にめちゃめちゃ怒られました、、、。
IDカード作るのだって、タダじゃないし。
役所の人からも
「今までで1番高い無期限定住許可だね」とか言われました。
めっちゃ不名誉、、、。
というわけで、無事無期限定住許可はゲットしたのですが
現在IDカードを新しいパスポート情報で再発行中です。
また、3週間の待ち+手数料、、、。
ほんと、何やってるんだろう、、、。
外国人局行く時って、すごく緊張するんですけど
ぜひ書類は慎重に書いてくださいね、、、。
申請に必要な書類
、、、さて、気を取り直して。
外国人局で無期限定住許可を申請する時には、以下の書類が必要となります。
- ドイツ語B1の能力を有する証明書
- 統合講座(Orientierungkurs)を受け、テスト(Leben in Deutschland)に合格した証明書
- 現在持っている滞在許可のIDカード
- パスポート
- 113€
- 3ヶ月分の収入証明(自分と配偶者のもの)
ドイツ語の能力証明 は、別にテストを受けなくても大丈夫です。ドイツ語コースの修了書でOK。
市民学校(VHS)でドイツ語コースを受ける方も多いかと思いますが、VHSでコースを受けた後にもらえるしょっぼい 「え!?これ!?」というような修了書でも、大丈夫。
ただ統合講座 に関しては、コースの最後に行われる「Leben in Deutschland」という名のテスト結果が必要です。
こちらにはテストの点数も記載されますが、テスト自体は4択問題で簡単なので心配しなくても大丈夫です。
ただ、この2つの書類はなぜか役所の人に見てもらえなかったんですよね、、、。
「もう取ってるでしょ?」とか言われて。
せっかく満点取ったのに、、、!
ただ必要だとは言われているものなので、ちゃんと持っていってくださいね。
また現在持っている滞在許可のIDカード は、新しいものを受け取るときに返却することになります。
申請の際にも必要ですが、特に新しいカードを取りに行く時は忘れないように。
113€ は手数料として取られますが、こちらも申請時ではなく新カード受け取りの際に払います。
パスポート はコピーなどを取られるわけではありませんが、書類を記入する際にパスポート情報が必要になります。
なくてもいいものですが、実物があったほうが安心です。
私はなぜか申請時にパスポートを持っていかず、ケータイに入っていた写真から必要情報を読んで入力したら上記のようなミスをてしまったので、、、。
私のようなバカなミスする人、他にはいないと思いますが。
3ヵ月分の収入証明 に関しては、私は現在働いていないので旦那の分のみ持っていきました。
会社勤めの方は、普通の給与明細で大丈夫です。
その他役所により必要書類が異なる可能性もあるので、予約前に必ず管轄の外国人局に必要書類を確認してください。
無期限定住許可取得の条件とは?
無期限定住許可を得るには、審査があります。
婚姻のためにドイツに来て無期限定住許可を申請する場合は条件が緩くなるようですが、それでも誰もが取れるものではありません。
詳しい審査の内容が公開されているわけではないので確かではありませんが
無期限定住許可を申請する際、「生活保護などに頼らずとも生活していけるか?」ということが重視される と私は感じました。
世帯収入が低い私達も、「生活保護」については役所の人から何度か聞かれました。
もちろん国に頼らずとも生活できるくらいのお金はあるので、その旨は散々説明したし
ローンを組まずに家を買ったことや、生活費が低い事を証明する書類(ガス代や電気代などの領収書)も持って行ってプレゼンする気もマンマンでした。
(結局ガスや電気の領収書は見せずに終わりましたが。)
また役所の人からは
「収入が低いから、もしかしたらJob Centerで『この人たちは生活保護を受けられません』ということを証明する書類が必要かもね~」
なんていうこと言われました。
(こちらも結局、必要ないということにはなったのですが。)
「収入が低いから、もしかしたらJob Centerで『この人たちは生活保護を受けられません』ということを証明する書類が必要かもね~」
なんていうこと言われました。
(こちらも結局、必要ないということにはなったのですが。)
とにかく、無期限定住許可の審査では
「いくら稼いでいるのか?」や
「税金・年金・健康保険は払っているのか?」という点も当然チェックされるとは思いますが
「国に頼らず自立して生活していけるのか?」という点を、役人は見ているのではないかと感じました。
「自立した生活」というのが一体どういったものなのかは、外国人局の役人の判断も大きいかと思います。
私を担当してくれた方は「給料」よりは「持ち家がある」ことや「生活保護を受けたことがない」ことを重視してくれましたが
もし別の役人だったらどうだったか、、、。
どんな役人に当たるかは、運の要素も大きいです。
まとめ
今回の記事では
無期限定住許可(Niederlassungserlaubnis)取得までの流れや注意する点 について書きました。
、、、いろいろとトラブルはありましたが、とにかくゲットできて肩の荷が降りました、、、。
私達の場合、私が今仕事をしてないことと旦那の収入が少ないというのが不安材料でした。
私は無期限定住許可を申請する際に必要だと言われる「60カ月以上年金を払っているかどうか」という項目にもギリギリ当てはまっていなかったし、、、。
それでも、世帯としての生活能力が認められたようです。
それでも、世帯としての生活能力が認められたようです。
日本人という国のブランドもあるかと思いますが
重要なのは「自分はドイツのお荷物にならない」という点を証明できるかどうかだと感じます。
少子高齢化の進むドイツにおいて、税金を納めてくれる外国人が増えるのは歓迎されることですが
それ以前にその外国人が国の手当て目当てなら、国の負担が増えるだけなので。
収入がかなりギリギリな私達でも大丈夫だった位なので、普通の仕事をしている世帯はまず大丈夫だとは思いますが
それでも、生活保護などを受けた履歴などがあるとちょっと難しいのかもしれません。
あとはどんな担当者に当たるのかも大きいです。
こればっかりは神頼みくらいしかすることがないんですけどね、、、。
あと、大切なのは時間の余裕を持って手続きを進めること。
ドイツ語や統合講座は1日で終わるものではないし、外国人局は激混みな所が多いし、申請やカードの発行までにはかなり時間がかかるので、、、。
長くなりましたが、読んでくださりありがとうございます。
これから無期限定住許可を申請する方の幸運を祈っております。
おわり!