ドイツ発ネトフリドラマ「ダーク(DARK)」シーズン1を観ました。
とっても面白かったのですが
やたらと謎・伏線が多くて、頭が混乱する、、、!
というわけで、今回の記事から
「ダーク」シーズン1に出てくる解決/未解決の謎・伏線を徹底的に解説 していきます。
第1回目の今回は、物語の重要な謎である
- 物語の始まりであるヨナスの父ミハエルの自殺
- フードを被った謎の男
について迫っていきます。
※がっつりネタバレ有りです。
ネタバレなしのあらすじ・感想・登場人物の相関図はこちらの記事から↓
- ミハエルの遺書の内容
- なぜイネスが遺書を持っていたのか?
- なぜミハエルは自殺したのか?
- ヨナスが見る死んだ父ミハエル
- フードを被った謎の男の正体
- 未来のヨナスはなぜ2019年にやって来たのか?
- カーンヴァルト家の不思議
- ハンナとウルリッヒの不倫の行方
- まとめ
※本記事内の特に注釈のない写真は「ダーク」公式Twitterより引用しています。
※ドイツ語版を英語字幕で観たので、物語内の物事やセリフの日本語訳がオリジナルと多少異なるかもです。
ミハエルの遺書の内容
まずは「ダーク」シーズン1の中で最も重要と思われる、この謎から。
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5話目でやっと明らかにされる、「11月4日の22:13まで開けるな」と書かれたミハエルの遺書の内容。
この手紙は5話以前にもミハエルの養母イネスによって読まれていますが、その時は内容までは明らかにされませんでした。
第5話では、ヨナスがフードを被った謎の男から送られてきた父の遺書を読むという形で内容が明かされます。
物語の大きなヒントとなるこの遺書の内容は
ミハエル=失踪したミッケル
だということ。
つまり2019年に失踪し1986年にタイムスリップしたミッケルが、イネスに引き取られて育てられた結果が2019年のミハエルだということです。
名前はまぁ、心機一転変えたんでしょう。
ミッケルが1986年にタイムスリップし、そこで幼き日のハンナと出会う。
2人がその後結婚して生まれたのが、ヨナスということになります。
ヨナスは、この事実に大きなショックを受けます。
自分の父が、実はあのミッケルだったこと。
つまりウルリッヒ・ニールセンはおじいちゃんで、カタリーナ・ニールセンはおばあちゃん。
そして何より
元恋人のマルタ・ニールセンが、実は血の繋がった叔母さんだったということ。
まだマルタに気のある若いヨナスは、この事実にかなり動揺したようです。
「血のつながった叔母さんとキスしちゃったよ、、、」って。
ちなみに
ミハエルの養母イネスは、最初から全てを知っていました。
そのことでヨナスは祖母を責めますが、、、
たとえイネスが真実を言っていたとしても、絶対信じなかっただろ君。
なぜイネスが遺書を持っていたのか?
謎の男が小包で送るまで、ヨナスは父ミハエルが遺書を残していたことすら知りませんでした。
息子ヨナスに宛てられたこの遺書を、なぜ別々に暮らす養母イネスが持っていたのか?
そしてその存在を家族に隠していたのか。
イネスはミハエルが自殺することを知っていたのか?
それとも、ミハエル=ミッケルであることをヨナスに知られたくなかったのか、、、。
なぜミハエルは自殺したのか?
もう1つ、謎として残されているのが
なぜミハエルは自殺したのか? という点。
自分の過去に重大な秘密を隠し持っていたとはいえ、それが起こったのは33年も前の話。
今は美人な奥さんと愛する息子に囲まれて、(多分)幸せな日々を送っていたはず。
なのに、なぜ今自殺なのか?
2019年になにか自殺をしなくてはいけない特別な理由でもあったのか?
そしてもしかしてそれは少年たちの失踪事件と何か関係があるのか?
また、第4話で謎の男とヨナスがミハエルの墓の前で話すシーンがあるんですが
この時に謎の男は、ミハエルのことを「『命の恩人』であり『当時はそのことについて分からなかった』」と語っています。
その話が本当だとすると
ミハエルは自分が自殺することによりヨナスを救ったことになるのか?
物語の始まりでもあるこの謎は、シーズン2以降に明かされていく、、、ハズ。
ヨナスが見る死んだ父ミハエル
引用:DarkWiki
父ミハエルの死後、ヨナスは父の姿を見るという幻覚に悩まされていました。
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1話:森の中でミッケルとはぐれた際に「ヨナス」と呼ばれ、振り向くと血だらけのミハエルが立っている。
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2話:ヨナスが起きると耳から血が。「ヨナス」と呼ばれ、振り向くと鏡ごしに血だらけのミハエルが立っている。
その後しばらく登場しないものの、最後
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10話:寝ているヨナスの肩に手が掛けられる。振り返ってみると、そこには失踪時の幼いミッケルが横にいる。(ただし今回は血だらけじゃない。)
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10話:未来のヨナスが洞窟内でワームホールを壊そうとしている時、隣に血まみれのミハエルが座っている。(この時初めて、ヨナスはミハエルを怖がってない。)
10話の中で3回(+1回)、父の幻覚を見るヨナスですが
このミハエルの幻覚が意味するものとは?
思い出されるのは第1話、森でヨナスが精神科医ペーターと会話をしているシーン。
父の幻覚を見る理由を尋ねられたヨナスは
「父が自分に何かを伝えようとしてるか、もしくは自分が父に何か伝えようとしている」と答える。
ヨナス自身が父に伝えたいのは
「なぜ自分の元をあんな風に去ったのか?しかもなんの説明もなしに?」
ということだったようですが、、、。
もし父ミハエルが何かを伝えようとしているのなら
一体ヨナスに何を伝えようとしているのか?
それは単に遺書の内容(ミハエル=ミッケル)なのか。
それともミハエルは何か他にも重要な謎を知っているのか?
そもそも
幻覚に現れるミハエルはなぜいつも血だらけなのか、、、?
物語開始早々に自殺したミハエルですが、まだまだ謎を隠し持ってそうです。
フードを被った謎の男の正体
突然ヨナスの前に現れたり、影からこっそり見守っていたり。
かと思えば、ヨナスにタイムスリップの仕方まで教えた「フードを被った謎の男」。
最終話にしてやっと明らかになりますが、この男の正体は
33年後の未来からやって来たヨナス自身 です。
以降、彼のことを便宜上「未来のヨナス」と呼びます。
未来のヨナスはなぜ2019年にやって来たのか?
33年後、2052年から来た「未来のヨナス」はなぜ2019年にやって来たのか?
この答えは、シーズン1の最後に明らかになります。
つまりワームホールを壊すため 。
ワームホールとは「タイムスリップするためのトンネル」のようなものですが
未来のヨナスは最終話、彼の持つ謎の装置+ウルリッヒが1953年に持っていったスマホを洞窟内の扉の中の3つの時代の分岐点で使い、2019年の空に大きなドーム状の何かを発生させてタイムスリップのための道を壊そうとしています。
その他にも、彼は2019年の自分にタイムスリップの仕方を教えるため に過去にやって来たとも考えられます。
未来のヨナス自身も33年前に自分自身からタイムスリップの仕方を学んだり父ミハエルの遺書を受け取ったりしているはずなので、その役割を果たすために過去にやって来たというのはありそうな話ですね。
ただ疑問なのは
なぜ未来のヨナスはワームホールを壊したかったのか?
彼が来た時代の、決して明るくないであろう現状(未来)を変えるため?
それならば、最終話の最後で2052年(多分)の未来にタイムスリップしたヨナスが見たあの悲惨な光景は一体、、、?
また未来のヨナス過去の自分に「過去を変えてはならない」と何度も忠告しますが
その割に自分は未来を変えるために過去に来てるってどうなの、、、。
未来のヨナスの行動原理には、まだ何か大きなパラドックスが隠されていそうです。
カーンヴァルト家の不思議
ここからは、カーンヴァルト家についてちょっぴり不思議に思ったことについて。
物語の根幹を揺るがすような、大した謎ではないと思われますが、、、。
なぜカーンヴァルト家はしょっちゅう停電するのか?
ミハエル死後のカーンヴァルト家は、なんだかしょっちゅう停電しています。
1話から既に描写がありますが
「突然電気が止められて冷蔵庫の中の牛乳が腐る、、、」という状況もよくある様子。
、、、母ハンナと息子ヨナスは、夜に停電するとこんな感じでキャンドルを灯してやり過ごしているようですが。
ハンナは9話、原発所長アレクサンダー・ティーデマンとの会話で
「アレクサンダーとレジーナは素敵な家に住んでいるのに、私は家の電気代を払うのもいっぱいいっぱい」と漏らしたりもしていますが
カーンヴァルト家はなぜ、電気を止められるほど困窮してるのか?
ハンナの職業は理学療法士で、確かに物語の中では忙しそうでも儲かってそうでもないですが、、、。
ちなみにミハエルは生前(多分売れない)画家だったので、この頃から家計はキツキツだったのかも。
、、、余計なお世話?
なぜハンナとイネスは仲が悪いのか
ミハエルの死後カーンヴァルト家に飾られた家族写真は、なぜかミハエルの養母イネスの部分だけ切り捨てられています。
これはハンナがやったことだと推測できますが、、、。
またハンナはイネスの留守電に
- 「家が停電するのはイネスのせいだ」
- 「家から出て行って欲しいなら、直接そう言え」
- 「ヨナスは(ミハエルの死後)3ヶ月も祖母に会ってない。ミハエルがそれを望んでいると思う?」
- 「あなたは狂ってる」
というようなことを荒い口調で吹き込んでいます。
、、、この仲の悪さは単なる嫁姑問題なのか?
それともミハエルの死後、イネス(またはハンナ)は変わってしまったのか?
現在ハンナとヨナスが住んでいる家は元々イネスの持ち家ではありましたが
でもだからって、息子亡き後に嫁と孫を追い出すために家を停電させたりするかなぁ、、、?
もしやってたとしたら、イネスは相当なイジワルババアですが。
でも物語中で見る感じだとハンナの方がトチ狂ってる感があるので
ハンナとイネス、どちらが正しいのかはまだ何とも言えませんね。
ハンナとウルリッヒの不倫の行方
これはまぁ、謎でもなんでもないんですが。
物語のはじめから、未亡人のハンナと警察官ウルリッヒ・ニールセンは不倫関係にあります。
最初はウルリッヒがハンナに夢中な感じがありましたが
ミッケルの失踪後もしつこく付きまとうハンナに嫌気がさし、ウルリッヒから結構強めに別れを告げました。
、、、が、めげないハンナ。
どうやらハンナは小さい頃から幼馴染のウルリッヒに恋心を抱いていたようですが
ウルリッヒは学生時代からカタリーナと付き合っており、年下のハンナは恋愛対象にもなりませんでした。
若かりし頃のウルリッヒ(左)とハンナ(右)
そんな1986年のハンナは、偶然ウルリッヒとカタリーナが学校でやっている のを目撃しますが
そのことを「ウルリッヒがカタリーナをレイプした」として警察に通報します。
しかも表情も変えずに、淡々と嘘をつく少女ハンナ。
こえぇ、、、。
元々ウルリッヒのことを良く思っていなかった警察官(エゴン・ティーデマン)は、大喜びでウルリッヒを逮捕します。
、、、もちろんレイプの事実はなかったので、ウルリッヒはその後無事に釈放されるわけですが。
ハンナの悪行はこれだけに留まらず、今度はカタリーナに「警察に言ったのはレジーナだ」と嘘を付きます。
この時にカタリーナとウルリッヒからいじめを受けたレジーナですが、そのせいでレジーナは今でも2人を憎んでいたり。
その後2019年でウルリッヒとハンナの不倫に気付いた妻カタリーナは
「夫をどこに隠した!?全部知ってるんだからね!」とハンナを問い詰めます。
その際、混乱しているカタリーナに対し
「私は最初から不倫なんてしたくなかった。ウルリッヒはまだ私を愛しておりカタリーナの元を去るつもりだったが、そんなの狂っているから私から不倫関係を終わらせた。」とまたしても大嘘をつきます。
ハンナ、なんというくそビッ◯、、、!
ウルリッヒが好きすぎて、愛憎が渦巻いてます。
昼ドラにありそうだわ。
更にさらにその後
ハンナは33年前に森で手に入れていた拳銃とパスポートを使い、原発所長アレクサンダー・ティーデマンを脅迫します。
「バラされたくなかったら、ウルリッヒを壊せ」
「彼にすべてを失ってほしい」と、、、。
((((;゚Д゚)))))))
結局その後、シーズン1では何事も起こりませんでしたが、、、。
ハンナとウルリッヒの不倫の行方は、今後一体どうなるのか。
シーズン2以降もこうご期待。
まとめ
というわけで、今回の記事では
ネットフリックスドラマ「ダーク」シーズン1の解決/未解決の謎・伏線 について書いていきました。
今回紹介したのはシーズン1で明かされる謎の中でも特に重要な
- ミハエルの遺書
- 未来から来たヨナス
の2つがメインでしたが、この謎が明かされた所でまだまだ謎がいっぱい、、、!というのがダークのニクい所。
特に
- ミハエルはなぜ自殺したのか?
- 未来のヨナスはなぜワームホールを壊そうとしているのか?
というのは、シーズン2でも重要な論点になっていくのではないでしょうか。
さて、次回の記事では
ヴィンデンの街で起こる少年達の失踪事件についての謎・伏線 についてまとめていきます。
おわり!