3月25日から、東京都でのコロナウイルス感染者数が増加しています。
世界で猛威をふるうコロナウイルス:ドイツの状況
ご存知の通り、パンデミックとなり世界中を混乱の渦に落とし入れているコロナウイルス。
3月30日には志村けんさんがコロナウイルスにより命を落とすというとても悲しいニュースも飛び込んできました。
(バカ殿様、子どもの頃から大好きでした。ご冥福をお祈りします。)
私が住んでいるドイツでも、3月30日現在感染者数は6万人を超え、死者数も500人ほどと深刻な状況にあり
3月22日からはドイツ全土で以前より範囲の広い以下のような接触制限措置が取られています:
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同居家族以外との接触は絶対に必要な最低限とする
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公共空間では他者との距離を最低1.5メートル、可能であれば2メートル以上開けること
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公共空間への外出は単身か、家族以外の1名、または家族の同伴のみ認められる
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不要不急の外出を避ける(通勤、託児、介護、通院、必要最低限の買い物、試験や会議などの重要な日程、他者の支援、個人によるスポーツ、屋外で新鮮な空気を吸う為の運動などは引き続き認められる)
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グループによるパーティーは、公共の場でも私的空間でも許されない
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全ての飲食店は閉鎖(ただし配達サービスや持ち帰りなど個人が自宅で飲食するための料理の販売は例外)
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理髪業、美容サロン、マッサージ、タトゥー店など身体のケアに関わるサービス業は、近距離での接触を避けられないため閉鎖(ただし医療上必要な治療は引き続き認められる)
現在ドイツにいる全ての人には最低でも2週間、これらの規則が適用されています。
この規則を破ると、200€(約24,000円)からの罰金がかせられます。
この他にも州によってはより自由度の低い外出禁止令が出されており、住民の生活に大きな影響が出ています。
日本の対応は遅くてずさんと言わざるを得ない
一方、日本で初めて外出自粛要請が出されたのが3月28日。
感染者数の増加が激しい東京都に続き埼玉県や神奈川県でも週末の外出自粛要請を出しましたが、外出自粛『要請』であるため法的な拘束力はありません。
また現在ヨーロッパから帰国する日本人に対し、空港では全員に感染検査を実施していますが
先日27日に諸事情によりヨーロッパから日本に帰国した友人曰く「空港の検疫所で最も感染の危機を感じた」そうです。
これは友人が送ってくれた羽田空港の検疫所の様子ですが
感染者の多い各国から帰国した人達が同じ場所に1000人ほどひしめきあい、係員は「詰めてお進みください」と言っていたそうです。
友人は感染すると重症化しやすい高リスク+子連れでもあったため、優先レーンなどないかどうかを確認したらしいんですが「優先レーンはないので大丈夫です」と言われたとか。
日本語がおかしいし、そもそも一体何がどう大丈夫なのか、、、。
リスク対策においては日本の国際空港よりドイツのスーパーやドラッグストアの方がしっかりしているというこの現実。
こちらは、私が住むドイツの田舎にあるスーパーで撮影した写真。
客同士の接触を避けるため、レジ付近の床には1.5mおきにマークがつけられています。
またこのスーパーでは、カート1台につき1人までの入店しか認めていませんでした。
規則がきちんと守られているかどうか、入り口には監視員が立っており目を光らせていました。
またレジにはこのように従業員を守るためのプラスチックの壁が設けられており、手を触れずに支払いが完了するカード払いが推奨されていました。
その他にも出入り口にはアルコール消毒液が置いてあったり、カートは使ったその都度消毒されていたり、、、。
人が少ない地方のスーパーでさえ、かなりしっかりとしたコロナ対策が施されていました。
(普段はサービスに乏しいドイツのスーパー。いつもこうだったらいいのに、、、!)
ちなみに
タイのスーパーでは約1ヶ月前から入店するすべての人の体温チェックが行われ、こちらにも出入り口にはアルコールの消毒液が置かれていました。
このように世界では何週間も前からコロナウイルスに関する様々な対策が取られていたにも関わらず、日本のこの突然の慌てっぷり(しかも中途半端)にはもはや違和感しか感じません。
日本で感染者数が増え始めたのはオリンピック延期決定後から。偶然か?
さて東京都で感染者数が増え始めたのは、奇しくも2020年の今年開催予定だった東京オリンピック開催延期が決まった3月24日の翌日からでした。
偶然、、、にしてはタイミングが良すぎると感じずにはいられませんでした。
東京都や国としては当然、コロナだろうが何だろうがオリンピックは予定通り今年開催させたいという気持ちはあったはず。
そのために、何億という金と膨大な時間を費やして準備してきたわけですから。
オリンピックによる経済効果も期待してただろうし、それがうまく行けば当然政権の支持にも繋がるはず。
そんな中、開催国である日本で大々的なパンデミックが起こっていては非常にマズイ。
そのために日本政府は意図的にコロナウイルス感染者数を低く見せていたのではないかというのは、容易に想像できることです。
日本政府は元々、隠蔽体質っぽい所もありますし。
東日本大震災の際に起こった原発事故でも、何か隠してるのではないかと問題になっていましたよね。
とにかくこの時期に日本でコロナ感染者数が増えてるのはとても偶然とは思えず、オリンピック開催のための忖度がなくなったから本当の数字に近い感染者数の公表をはじめたのではないかと。
、、、もちろん国が「はい、事実を隠してました!」とは言うはずもなく、真相はどうやったって分かるはずもないんですけどね。
今後も感染者数は増えると思われる
でももしそれが本当なら、というかそうでなくても日本では今後、感染者数が増えることが予想されます。
というか既に現在、発表されている数字よりも多くの人が感染している可能性があります。
イタリアでコロナウイルスが広がった原因の一つに「高齢化」がありますが、そのイタリアを抜いて日本は高齢化に関しては世界ナンバーワン。
(フランスでは16歳の少女がコロナにより命を落とした、、、という報道もありました。)
もちろん感染が拡大する理由は複数ありますが。
でもただでさえ都市部の人口密度が高い日本なので、特に首都である東京都は早期の対応が必要となるでしょう。
個人の意識改革と国の素早い対策を望む
世界で感染者が最も多いイタリアですが、現地では現在3週間に渡って外出禁止令が出されています。
買い物だけは行けますが、それ以外は自宅から出るのは一切禁止。
街には警察や軍が見張っており、ヘタなことは出来ません。
庭がなけりゃ、外に出てラジオ体操することだって出来ないんです。
北イタリアに住む友達曰く、この処置は最低でももうあと3週間は続くそうです。
医療が崩壊しパニックに陥っているイタリアですが、全国民が3週間自宅に籠ったことでやっと感染者数の増加ペースは低下してきています。
日本もグズグズと何かに忖度してる場合ではありません。
必要なのは忖度でも隠蔽でもなく
国による正しい対策とそれに対する国民への保証、そして1人1人が感染拡大防止に努めることです。
ドイツ人旦那の両親は生後6ヶ月の孫に会えないと嘆いていますが、それもコロナから双方を守るため。
イタリア人の友人は長期にわたる自宅隔離で頭がおかしくなりそうだと言っていますが、それも永遠に続くわけではありません。
(「今度テレビ動画で飲み会やろう!」と旦那を誘っていました。ナイスアイディア!)
ドイツではこれを機にホームオフィスが盛んになり、それ以外の人は人手の足りない農場に収穫のボランティアに行っています。
家から出られなくなっても死にはしませんし、この異常な状況は何か新しい仕組みをつくるチャンスだと捉えることも出来ます。
自分と自分の大切な人を守るためにも、国と個人の正しい判断を期待します。
おわり!