第48回衆議院議員選挙が開票されました。
どうやら今回も自民党・公明党で過半数が確実と見られていますが
選挙の度に話題となるのが投票率。
今回の記事では
日本の選挙投票率が低い理由について、投票率が高いドイツの例を元に考えていきます。
日本とドイツの選挙投票率の違い
上のグラフは
1949年から2017年までのドイツ連邦議会選挙(日本で言う衆議院選挙)の投票率を表しています。
前回、2017年9月に行われた選挙の投票率は76.2%。
それ以前の年も、毎回70%を超える投票率であることが分かります。
画像元:https://thepage.jp/detail/20171022-00000001-wordleaf
一方、こちらは1946年から2014年までの衆議院総選挙の投票率を表したグラフ。
1番投票率が高かったのが、1958年(昭和33年)の76.99%。
逆に1番投票率が低かったのが、2014年(平成26年)の52.66%。
今回の衆議院選挙の投票率は53.60%前後*1との報道もありますが
最近の日本とドイツの投票率を比べてみると、日本の選挙投票率はドイツよりも約25%ほど低いことが分かります。
なぜドイツの投票率は高いのか?
この問いに関して、愛用しているスマートニュースのアプリで、面白い記事を見つけました。
幼少期からの政治教育
上記の記事では
ドイツの選挙投票率が日本よりも高い理由の1つとして幼少期からの政治教育を挙げています。
タイトルにもある通り、「小学生でデモの手順を学ぶ」というのもドイツの政治教育の一環で
ドイツでは幼いころから個人の問題を市・州・国・EUに持っていく方法を学ぶことで、子どもの頃から政治を身近に感じる工夫を行っているようです。
幼いころからそのような教育を受けているからか、確かにドイツではデモが非常に多い。
以前ハンブルクでG20会合が開かれた際も
30を超えるデモ集会が開かれ、1万2000人もの参加者を集めたデモもありました。
自分の意見をはっきりと持ち、発言する土壌がある
上記の記事では、他にもこのようなことが書かれていました。
政治に限らず、ドイツの教育はとにかく「喋る」ことに小学校から重点をおく。発言の有無が成績にもつながるため、堂々と意見を表明することが「ごく普通」に身に付いている。喋る中身は玉石混交だが、何でも発言できること、そしてそれが排除されないことが徹底されている。デモクラシーの基本は他者との自由な議論だが、その土壌が小学校から作られる。
赤字強調:当ブログ筆者
確かに、ドイツ人は自分の意見をはっきりと口に出して言いますが
その土壌が既に小学校で作られていることに驚きました。
「ドイツ人は自分の意見をはっきりと言う」というのは政治に関しても同じで
ドイツでは日常生活の中でもよく政治の話が出ます。
どんな事に対しても自分の意見をはっきり持つことが大切
日本の社会は協調性を大切にします。
それは悪い事ではありませんが
自分の意見をはっきりと言う事は時として「周りに合わせない」「空気が読めない」「協調性がない」と悪くとらえられることが多いです。
上記の記事にも書かれている通り
「デモクラシー(民主主義)の基本は他者との自由な議論」であり
周りに合わせるばかりでなく「自分はどう思うのか」という意見を1人1人が持つことが大切だと感じます。
自分の意見を持つことで
自分の意見を政治に反映させたいという意思も高まり、結果的に選挙投票率の上昇にも繋がるのではないでしょうか。
まとめ:日本で投票率を上げるには
今回の記事では
日本の選挙投票率の低さについて、投票率の高いドイツを参考に考察しました。
政治に関しての自分の考えを明確に持ち政治に関する発言が増えることで政治に関する興味が高まり、自分の意見を政治に反映させたいと思う気持ちが増え、結果的に投票率も上がるのではないか。
それにはまず、幼少期からの政治教育はもちろん
学校で「自分の考えを何でも発言し、それが排除されない」という教育を行う必要があると感じます。
日本では政治の話がタブー視される傾向にありますが
自分の意見を正直に口に出すことは、他者を攻撃することとはまた違うということを学校教育で教えていくべきです。
日本で選挙投票率の低い理由は、もちろんいろいろとありますが
投票者自身が自由に考え、自分も社会の一員であり政治に参加しているのだという意識を持つことが大切だと考えます。
おわり!