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ドイツでの稽留流産手術について②手術当日レポ

前回の記事では、ドイツで稽留流産の手術を受ける前の手術の説明について書きました。

今回の記事では稽留流産の手術当日 について、私の経験を書いていきます。
 
もし今後、ドイツで手術を受ける方の参考になれば幸いです。
※本記事では流産、そしてその手術について書いています。
 
読むのが辛い方もいらっしゃるかと思いますし、下ネタもあります。
読みたくない方はここでそっ閉じお願いします。
 

手術当日の朝は6時半に病院へ

前日の説明で、手術日当日は「朝の6時半に来るように」と言われていました。
 
、、、朝、早い。
 
朝起きて前回記事参照)を飲み、徒歩で病院に向かう。
 
来るように言われていたのは、産婦人科がある階の待合室。
「受付などはする必要ないから。ただ待合室で待っていて」ということでした。
 
時間通りに行くと、待合室には私の他にもう1人女性が。
 

病室で手術の準備

6時半を5分ほど過ぎた所で看護師が来て、私ともう1人の女性を6人部屋の病室に案内してくれました。
 
手術着を渡され
「着替えてベッドに横になっているように」との指示を受けます。
 
自分の着ている服は下着まで全て脱いで、手術着だけを着用。
また服だけでなく、結婚指輪を含むアクセサリー類もすべて外せとのことでした。
(そして着ていた服や荷物は病室にあるロッカーへ。)
 
手術着なんか着たことなくてワタワタしてしまったんですが
なぜかと言うと、この手術着ってのがまたなんとも無防備で。
 
手術着は薄い布で作られた割烹着のような服で、これをマッパの状態で着るんですが、、、
つまり裸にかっぽう着を着ているような状態です。
 
えぇ、そうなんです。
後ろが何とも無防備。
 
前から見るとギリワンピースに見えなくもないんですが
首の後ろを紐でくくって留めているだけなので、後ろから見ると背中〜お尻にかけて丸見え。 
 
気分はまるで、まさかり担いだ金太郎。
 
そして、この金太郎さんのような手術着に伸縮素材で作られた網状のスケスケパンツが付いて来ます。
 
なんかもう、後ろから見ると金太郎が下着を履かずに網タイツを履いているみたいな感じになります。
 
お尻の割れ目なんか、ネット越しに完全に見えちゃってるし、、、。
 
「えっこれ本当にこれでいいの?」
と思って隣の女性をチラ見すると、全く同じ格好になってたのでなんか安心しました。
 
で、パンツを履き替える段階で思い出したんですが
そういえば私、2日前くらいから微妙に出血してるんだった、、、。
 
スケスケネットパンツは股間の部分までスースーな上、色は白。
 
「さすがに直で履いちゃダメだろ、、、」と思ってうろたえていると、ちょうど看護師さんが病室にやって来ました。
 
どうすればいいのか聞くと
『あなた何の手術受けるの?稽留流産の手術?じゃあいっぱい出るわね』
と言い、大きなビフテキほどもあるナプキンを2枚くれました。
 
スケスケ網パンツにでっかいナプキンを2枚入れたのですが、パンツに包容力がなさすぎてズレるズレる、、、。
 
ただ手術前も後もほぼ寝たままの状態だったので、モレはしませんでした。
 
そんなこんなで無事に着替え終わりベッドに横になると、左手にフェスでの再入場に使うようなプラスチック製のバンド(名前入り)を付けられました。
 
ちなみに
この後はすぐにオペになるので、トイレはこの着替えのタイミングで行っておくことをおすすめします。
(前日夜から絶食なので、尿意はあまりないとは思いますが。)
 
このタイミングを逃すと、その後3時間ほどはトイレに行けません。
 

手術室の前室へ

金太郎風かっぽう着+スケスケ網パンツのままベッドに横になりしばらく待つと、男性看護師が部屋に入って来る。
(ベッドに横になり布団をかけた状態なので、大事な所はちゃんと見えないようになっています。ご安心を。)
 
彼がベッドごと、今いる5Fの産婦人科病棟から手術室がある3Fへと移動してくれました。
 
エレベーターで3Fまで降りて廊下を進むと、医療ドラマでよく見る感じの鉄製両開き自動ドアが。
 
そこを通過するといくつかの部屋(オペ室?)が現れ、その中の1つに連れて行かれました。
 
そこはオペ室の前室のような感じの部屋で、その部屋の中央でベッドが止まる。
 
私をベッドごと運んでくれた男性看護師の仕事はここまでだったようで、「じゃあまた後で」と言い残して去っていく。
 
医者っぽい男性に名前と今日の手術内容を口頭で聞かれたので、フルネームと「Missd Abotion(稽留流産)でAuskratzung(掻爬手術)を受けます」という旨を答える。
 
その後、今まで寝ていた病室用のベッドから手術用のビニール張りのベッド(手術台?)へと自分で移動する。
その上からほんのりと温かいタオルケットを掛けてもらう。
 
手術室に髪が落ちないように給食当番のような帽子を渡され被ると、前室の奥にある手術室にベッドごと移される。
 

手術室へ

手術室は本当に、ドラマでよく見る感じの手術室だった。

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↑こんな感じ。
 
ベッドごと部屋の中央に置かれ、手術の準備が始まる。
 
両方の鎖骨下と左胸の脇に心拍測定用のコード付きシールを貼られ
右腕には血圧測定器、右手の中指には脈を測るためと思われるクリップを付けられる。
 
左手の甲の小指寄りの所に、点滴針のような太めの針を刺される。
 
手術台の足元に、産婦人科の診察椅子にあるような足置きが取り付けられる。
(私自身がそこに足を置いたり降ろしたりはしなかったので、麻酔後に誰かが私の足をそこに上げたり降ろしたりしたようです。)
 
オペ室内には、思ったより人がたくさん居た。先生や助手、看護師を含め7人くらい。
 
手術室に入ってからの準備は約10分ほどでしたが、待っている間とにかくものすごく寒かった。
 
準備中、看護師から優しい目で手を握られたり、医者と思われる人3人に「調子はどう?」と挨拶される。
(さ、寒いです、、、。)
 
手術室に入ってから10〜15分後。
口に酸素マスクを当てられ、左手の甲に刺した針から麻酔が注入される。
 
カウントはありませんでしたが、10秒も経たずに麻酔は効いたようです。
私としてはまばたきのつもりで目を閉じたのですが、そのまま意識を失ったらしい。
 
次に目を開けると、オペ室の同じ場所には居ましたがオペは既に終わっていました。
 
目の覚め方は、「寝起きがいい日の起床時」という感じ。
起きた直後から意識もハッキリしていたし、手足の先も動かすことが出来ました。
 
全身麻酔といえど麻酔にかかっていたのはたったの20分ほどだったので、こんなに目覚めが良かったのかもしれません。
 
目が覚めてもどこも痛いところはなく、本当に手術したのか疑問に思うほど。
 
ただ麻酔から目覚めると被っていたはずの帽子がなくなっていたので、時間が経ったんだなということが分かりました。
 
麻酔から目覚めるとまた先ほどの前室に戻され、再び病室用のベッドに移される。
今度は自分では移動せず、医者や看護師が持ち上げて移動させてくれました。
 

回復室(Aufwachraum)で麻酔が抜けるのを待つ

その後再び、ベッドごとどこかに運ばれる。
 
運ばれたのは看護師さんが常在する広めの部屋で、多分回復室(Aufwachraum)と呼ばれる麻酔から十分に覚めるのを待つための部屋。
 
この部屋に来ると時計があり、時刻は7時55分でした。
つまり病院に来てから1時間25分後には手術が終わっていたことになります。
 
思ってたより早く終わって、ビックリ。
(ただここからが長かったんですけどね、、、。)
 
回復室では再び、心拍確認用のコード付きシール3つ・腕に血圧測定器・指にクリップを付けられる。
 
左手の甲に刺さった針はオペ前に刺したままになっており、針はベッドの上に掛けられた点滴につながっていた。
(繋がっているだけで、まだ始まってはいませんでしたが。)
 
そのままの状態で約1時間ほど放置される。
(時々、腕に付けた血圧測定器が自動でギューッてなってた。)
 
麻酔がまだ効いているという感じはなかったのですが、やることもないのでウトウトしたり、看護師さん達の世間話を聞くでもなく聞いたり。
 
1時間後の午前9時頃、先ほどオペ室に運んでくれた同じ男性看護師が迎えに来る。
 
左手の甲に刺さっている針以外の機器を外され、朝着替えをした5階の病室に再びベッドごと運ばれる。
 

病室で点滴

その後看護師さんが部屋に来て、炭酸水のボトルと温かい飲み物を持って来てくれる。
(温かい飲み物は「コーヒーとお茶どっちがいい?」と聞かれたのですが、私はペパーミントティーをチョイス。手術後、しかも絶食後1発目にコーヒーはキツそう、、、。)
 
看護師さんはナースコールを私の手の届くところに置き、左手の甲に付けられた点滴をスタートさせ
「最初に立ち上がる時は声をかけてね」と言い残し去って行きました。
 
先ほど隣のベッドに居た女性はベッドごと居なくなっていたので、部屋には私1人きり。
 
点滴してて動けないし、そもそもまだ動かない方がいいのかと思い、その後1時間半ほどベッドでウトウト。
 
点滴をしている左腕がなぜか異様に冷たくて、ちょっと怖かった。
 
しばらくすると、隣にいた女性がベッドごと帰って来る。
(看護師さんとの話を聞く限りだと、この女性が受けたのは流産の手術ではなかったらしい。)
 
トイレに行きたいような気がしたので、隣の女性にコーヒー(!)を持って来た看護師さんにその旨を告げる。
 
看護師さんは特に立ち上がるのを手伝ってくれる訳でもなく、ただただ点滴袋を手渡してきただけでした。
 
左手の甲に点滴針・右手に点滴袋を持って病室内にあるトイレへ。
 
術後初めて立ったのはこの時でしたが、特にフラフラなどはしませんでした。
 
トイレ内には点滴袋を掛けるフックがあったので、そこに袋を掛けて片手でトイレを済ます。
 
なお尿は思ったほど出ず、心配していた出血もナプキンにはほとんどついてなかったです。
(ただトイレ後に便器の中を見てみると水が真っ赤だったので、出血はしているようでした。)
 
部屋に来て約2時間後、点滴が終わり針も外される。
 
点滴を外すと看護師さんが
「もう着替えても大丈夫よー。別に着替えなくても大丈夫だけどね。」
と言って部屋を出ていった。
 
もちろん即、着替える。
 
その後は先生が術後の経過を見に来るのを病室で待つことになるんですが、、、
これが1番長かった。
 

先生を待つこと3時間半

点滴が終わった後は別に動き回っても良さそうだったので、スマホでニュースを読んだり(ただ圏外だったので昨日のニュース)、本読んだり、ウトウトしたりしてました。
 
点滴の途中からめちゃくちゃお腹が空いていたので、一応看護師さんに確認を取ってから、あらかじめ家から持って来ていたおにぎりを食べる。
 
大きめを3個持って行ったんですが、足りなかった、、、。
 
絶食のせいなのか、手術のせいなのか。
とにかく、もっと食べ物を持ってくれば良かったと後悔。
 
術後の体調としては、手術直後はそうでもなかったんですが
点滴中からなんだかみぞおちの辺りが気持ち悪いような気がしたり、頭が痛いような気がしたり。
 
ただ子宮はいたって普通。
何の痛みもありませんでした。
 
強いて言うなら、太い点滴針を刺していた左手の甲のが痛かった、、、。
 
そんな感じで、ベッドの上でゴロゴロしながら先生が来るのを待っていたんですが
先生、待てど暮らせど来やしねぇ。
 
看護師さんには「13時ぐらいには来ると思うよ〜」と言われたのですが、14時になっても来やしない。
 
隣のベッドの女性も、大変にキレてました。
彼女の旦那さんが術後から部屋に来ていたのですが、旦那さんもキレてた。
 

執刀医の診察

結局、先生が来たのは14時半頃。
 
点滴が終わってから3時間半後のことでした。
点滴の時間も含めると、5時間半も先生を待つために病室に居たことになります。
 
先生は病室に来てすぐに私を診てくれたのですが
『調子はどう?』
「特に大丈夫です」
『じゃあもう帰っていいよ。』
と。
 
3時間半も待ったのに
診察時間なんとたったの10秒。
 
えぇっ、、、。
 
ナメトンノカ!と思ってたら、顔に出てたんでしょうね。
先生が付け足すように言いました。
 
「手術はすべて上手く行きましたよ。」
「明日までは安静にしてくださいね。何かあったら病院に連絡してください。」
 
それでも、診察は1分で終了。
内診とかは全くなし。
 
何もなかったのは良いことなんですが、、、。
たったこれだけなら、もう少し早く帰してほしかったなぁ。
 
その他に、先生からは手術の経過を書いた紙を受け取りました。
 
(退院後、旦那とこの紙を見てみると吸引手術を行いました」と書いてあった。
前日の説明では掻爬手術だと説明を受けていたのに、、、。)
 

退院

気持ち程度の診察が終わったら、荷物を持ってそのまま退院です。
 
私はついでなので、帰る前に1Fにある産婦人科で術後の経過観察のための診察予約を取りました。
(前日の説明で、術後の診察予約は2週間後に取るように言われていた。)
 
病院の建物の外は電波があったので、旦那に電話をかけて病院まで迎えに来てもらい、帰宅。
 

手術当日の持ち物

  • 健康保険証と母親手帳(Mutterpass)→確認はされませんでしたが、一応。

  • お昼ごはん→手術後はお腹が減るので多めが◎。飲み物は支給されました。

  • 大きめのナプキン→言えばもらえるとは思いますが、一応。

  • 暇つぶしのもの→手術後に長く待つこともあるかと思うので、スマホ以外の暇つぶし(本とか)があると良いです。
 
服装は結局着替えるので何でもいいとは思いますが、シンプルで暖かい服装をおすすめします。
アクセサリー類も結局外すことになるので、紛失防止のために余分に付けて行かない方が良いかと。
 
また手術中、荷物は病室に置いていくことになるのですが
ロッカーに鍵はかからないし、病室は誰でも入ってこられるようになっているので貴重品は持っていかない方がいいです。
 

まとめ

今回の記事では
ドイツでの稽留流産手術の当日レポ を書きました。
 
手術当日は、待ち時間が長いこと以外は特に困難なことはありませんでした。
私はただ寝てるだけで、その他の人がすべてを手配してくれたので。
 
どちらかと言うと、手術前日に受けた手術の説明の方が大変だったかな、、、。→記事
 
気持ちの変化としては
手術前までは流産という結果に気持ちがとても落ち込んでいたのですが、手術を受けた後は気持ちもだいぶスッキリしました。
 
もちろん、以前撮ったエコー写真などを見ると今でも悲しくなりますが
それでも「次のいい結果に向けてまた頑張ろう」という気持ちの方が強くなりました。
 
流産は悲しいですが、今回の妊娠を無駄にすることなく次に活かせるようにしていきたいです。
 
これから流産の手術を受ける方。
今は辛いと思いますが、手術自体はそこまで怖いものではなかったので安心してくださいね。
 
赤ちゃんにサヨナラを告げるのは悲しいことですが、この赤ちゃんはあなたに「妊娠できること」を教えてくれました。
 
赤ちゃんがまた戻って来てもらえることを信じて。今は辛いと思いますが、あなたがまた前向きに元気になれることを祈っています。
 
 
長文・駄文となりましたが、読んで下さりありがとうございました。
 
次の記事では術後の経過と流産後の妊娠について書いていきます。

 
おわり!