私の話ではなく
私のドイツ人旦那と旦那の父の話です。
家のリフォームに余念のない義父
旦那の父、私にとっての義父は御年70歳。
数学の教師でしたが、5年ほど前に退職して現在は年金生活です。
退職を機に、住んでいた大都会・ハンブルクを離れ
以前住んでいた旧東ドイツ地域にある小さな街に戻ってきました。
その小さな街には義両親の持ち家があるんですが
年金生活に入ってからというものの
義父は何かに憑りつかれたかのように、家をリフォームしまくってます。
これはもう匠リフォーム狂と言っても過言ではありません。
義父がリフォーム狂になったきっかけは、多分私たちの結婚式
2年前の夏、義両親の家の庭で結婚式を挙げました。
結構ね、庭が広いんですよ。
100人くらい来ましたが、余裕でみんな収まりました。
で、結婚式を両親の家でやると決まった瞬間から
義父は匠リフォーム狂と化しました。
リフォームするのはいいけど、、、
熱中できることがあるのは素晴らしいことです。
きりんあっぷさん (id:kirinup)もこちらの記事に書かれてますが
歳をとっても趣味がないというのは、生きがいがなくてなんとも寂しいものです。
ただ、義父の場合。
やりすぎも、どうかと。
義父のやりすぎその1:リフォームに熱中しすぎて体を壊す
義父はまだまだ元気ですが、もう70歳です。
朝5時(!)に起きて朝飯前にリフォーム。
昼ごはんを食べたら1時間ほど昼寝してまたリフォーム。
夜ご飯のあとも暗くなるまでリフォーム。
夜は夜で趣味のコンピューターやらギターの練習なんかをして
寝るのは大体夜の1時。
睡眠時間、たったの4時間、、、。
そりゃ、体も壊します。
腰を痛めたり、足を痛めたり。
一時期、歩けなくなってしまったこともあります。
体中には、いつも何かしらの生傷。
体重もかなり減ってきているようで
頬はこけ、見るからに不健康そうに痩せてしまった時期もありました。
義父のやりすぎその2:義母の貯金を使い果たす
いくら業者に頼まず自分でリフォームしているとはいえ
リフォームにはお金がかかります。
材料費らなにやらに加え
リフォームのお手伝いとしてウクライナ人の若い少年を雇ったりもしてます。
旦那の両親はそこまで裕福な方でもなく
使うのはもっぱら義母が仕事をしていた時に貯めた貯金。
自分の貯金を湯水のように使われ、義母も激おこプンプン丸(死語)です。
義父のやりすぎその3:リフォームを始めたはいいけど、終わらない
私たちの結婚式前は、外から見える部分のリフォームに専念してた義父。
庭にある小山に段をつけて、花を植えて可愛くしたり。
道路沿いにも花壇を作って可愛くしたり。
外にお客さん用のトイレを設置したり。
結構いろんな所に手を付けてて
結婚式前に終わるのか!?
とハラハラしたもんですが
結局、結婚式には間に合いました。
その後、母屋とは別の離れのリフォームを始めたかと思えば
庭をあれこれいじり出し、旦那と旦那の妹が生まれた時に植えたさくらんぼの木を切り落とし
かと思えば母屋の屋根の修繕を始めたり。
次は地下室にキッチンとバスルームを作り
その後庭に戻り、庭に面したおばあちゃんの部屋の窓の前にコンクリートの壁と屋根を作り
その作業は終わらないままか次は車庫を改良し始め
その延長上でせっかく外に作ったトイレを壊し
トイレ壊したかと思えば、庭の、お隣さんから丸見えの所に野外シャワーを作ったり、、、。
結局
- 離れ
- 母屋の屋根
- なぜか作られたコンクリートの壁と屋根
- 車庫
のリフォームは、始めたはいいもののまだ終わらないまま放置されています。
広い家で、庭もかなり広いんですけどね。
でも、それにしたって
地下合わせて3階建て、ベッドルームが4つの家に
- キッチン2つ
- シャワー6つ
- トイレ6つ
はどう考えても多すぎる。
トイレの数だけ見るとどこの富豪の邸宅!?って感じです。
富豪の邸宅ほど広くもないのに、、、。
しかも、この家には3人しか住んでないんです。
1人頭、シャワーとトイレ2つずつって、、、。
義父のやりすぎその4:誰が止めてもやめない
みんな、義父のことを心配してます。
義父の身体のことも心配してるし
義父のリフォームの方針についても心配してます。
つまり
「そのリフォーム、必要あるぅ!?」って。
旦那と妹が生まれた時に植えた、大事な記念の木を切り落とした時も
おばあちゃんの部屋の窓の前に無機質なコンクリートの壁と屋根を作り、おばあゃんの部屋の日当たりが最悪になった時も。
家族総出で、義父には何度も言っているんです。
「リフォームはほどほどにして、ちゃんと寝なきゃダメだよ。」
とか
「病気するほど働くのはどうかと思う。」
とか
「人の貯金を使い果たすなコラァ!」
とか
「生まれた時に植えた記念の木、切っちゃうとかマジ意味不明。」
とか
「おばあちゃんの部屋の日当たり最悪やんけ!なにこの可愛くないコンクリートの壁と床!?何のために!?」
とか。
でも
義父は、誰の意見も聞きやしません。
元々の性格なんですが
自分が1番正しいと思っちゃってるんですよね。
何事に対しても割とそうなんですが
リフォームはほんと、やりすぎ、、、。
義父のやりすぎその5:誰のためのリフォーム?
現在、義両親の家に住んでいるのは3人。
義父と義母、そして義父のお母さん(旦那のおばあちゃん)です。
義両親は年金生活で
おばあちゃんに至っては御年94歳。
こんなことを言うのもあれですが、もうそこまで長い命ではありません。
70歳という歳で、なぜいろんな所をリフォームし始めるのか。
そしてなぜ1度リフォームを始めた所を終わらせず、次のリフォームを始めてしまうのか。
旦那が「リフォームしすぎるのやめろ!」と言うと
義父はよく「でもお前たちのためでもあるんだぞ!」と言い返します。
いやいや、頼んでない、、、よ?
義両親には2人の子ども(旦那と妹)がいますが
旦那と私は家を買ったばかりだし
旦那の妹はアーティストでオルタナティブで都会っ子で、とても旧東ドイツ地域にある田舎に住むとは思えません。
まあ「お前たちのためにやってるんだ!」というのは言い訳で
本当は自分がやってて楽しいからリフォームしてるんだとは思いますが。
でももう、みんなお手上げ状態。
今のところ、義父の好きなようにさせています。
、、、、、と、ここまでが前提。
長ーーーーい前提ですみません。
で、ここからが本題。
私たちの新居の話です。
新しく買った家の屋根裏
去年、ドイツの田舎に家を買いました。
この家には
階ごとに1家族、計3家族が住んでいます。
私たちの家は3階で、既に屋根の下の部分なんですが
その上にさらに屋根裏があります。
一見ほんのちょびっとしかないように見える屋根裏ですが、約50㎡くらいの大きさがあります。
(ちゃんと直立できる部分は少ないですが。)
この屋根裏は、この家の人全員が使える共有部分なんですが
問題は、入り口が私たちの家の中にあるということ。
天井から折り畳み式のハシゴが出てくるスタイル。
私たちの家を通らないと行けないということもあり
この屋根裏は長い間使われていませんでした。
リフォーム中の屋根裏。
うわッてね、なりますよね。
でもこれでも、私たちが家を買った当時よりは大分マシになったんですよ?
窓もまだなくて暗かったし
床中にゴミやほこりが散らかり
屋根はクモの巣だらけ。
なんと、ハチの巣までありました。(ハチはいませんでしたが。)
とにかく、人が住むとかそういう次元の場所じゃなかった。
屋根裏のリフォームを始めた旦那
「でもこのスペース、リフォームしたらすごい快適な空間になるんじゃない!?」
と言い始めたのは、旦那。
まあねぇ、せっかくのスペースだし。
屋根裏なので屋根が下りてきている端っこはあまり使えませんが
現在住んでいる3階部分もそこまで広くはないので、部屋がもう1つ増えると思えば悪い気もしません。
それに
住んでいる家の上にこんなにもゴミやほこりがあるのは、体に悪そう。
ということで
この家の住民でミーティングを開いた時に他の2家族の了承をもらって、この屋根裏は私たちが自由に使っていい事になりました。
そんなこんなで、8月中旬から屋根裏のリフォーム開始。
リフォームって、こんなに大変なの、、、、?
とにかく汚い。汚い。汚い。
まずはゴミだのホコリだのを取り除くことから始めたんですが
もうホント、嫌になりました。
ホコリで全身まっ白。目にホコリ入るし。
屋根裏から1階まで、ゴミ運び出すの辛すぎ。
一体、屋根裏と1階の階段を何往復したことやら、、、。
リフォーム狂と化した旦那
とまあ、リフォームはかなり大変な作業なんですが
やりだしたらね、旦那もですよ。
義父と一緒。
立派なリフォーム狂と化しました。
もうリフォームしたくてしたくて、仕事(ストリートミュージック)もさぼり出す始末。
天気に左右される仕事なので、普段は天気が良くなることを祈るんですが
最近は「天気悪くなればいいのに、、、そしたら仕事に行かないでリフォームできるのに、、、」とか言い出す始末。
かと思えば
リフォームをやり続けて1日が終わるともうクッタクタ。
どんなに屋根裏のリフォームが大変か
どんなに体が痛いか
というような事しか口にしません。
もう、英語のFワード連発。
「だったら少しリフォームはお休みすれば?持ち家だし、屋根裏は逃げやしないし、別にしばらく休んだって大丈夫でしょ。毎日毎日手伝うのもめんどくさいし。」
と私が言っても聞かず。
次の日の朝にはまた屋根裏へと向かう旦那。
、、、なんだかなぁ。
もう最近は、何も言わず好きなようにやらせることにしています。
親子の血は争えない、、、のか?
そんな旦那を見ていて思い出すのは、やはり義父。
「さんざん義父のことを言っておいて、君も一緒やんけ!」
と思うんですが、それを言うと
「いや、自分は途中で投げ出して違うとこリフォーム始めたりしないから。(キリッ)」
ってな答えが返ってきます。
とにかく、止められなくなるなっちゃうみたいですね。
なんかこう、リフォーム中毒的な?
やるのは辛いけど、やった後の達成感がハンパないんだと。
私からしたら
毎日毎日グチを聞くのも嫌だし、嫌ならもう少しペースを落としてやればいいのに、、、と思わざるを得ません。
手伝うのもめんどくさいし。
まとめ
今回は
義父のリフォーム狂に対してさんざん文句を言っていた旦那が、自分もリフォーム狂になったという話でした。
まあ厳密には
旦那のリフォーム狂は義父ほどではないんですけどね。
親子って、やっぱり似てくるものなんですかね?
義父は、かなり頑固な人です。
そして自分が1番正しいと思ってる。
そして旦那の父方一族は、みんなそんな感じです。
おばあちゃんも、叔母さんも、従姉妹も。
頑固で、自分が1番正しいと思ってる。
やっかいですよ~?
みーんな自分が正しいと思ってるの。
人の意見は受け入れません!みたいな。
家族が集まると、大体ドラマのような展開に。
議論が巻き起こり、最後は必ず誰かが泣くという。
父方一族のそんな点には旦那もうんざりしてるんですが
「いつか旦那もそんな風になるのだろうか、、、」と、今から戦慄しております。
というか
もうその兆候が出てて普通にコワイ。
おわり!