ドイツ人ストリートミュージシャンと結婚しました。

バスカーでヒッピーな旦那のライフスタイルについて行けるのか!?めんどくさがり屋インドア女子の奮闘記

加熱処理をしていない生の牛乳は体にいい?悪い?双方の意見をまとめてみた

3月末まで、ニュージーランドに滞在しています。

 

ニュージーランドの学校の新学期は2月から始まるため

1月は、多くの人が子どもの休みに合わせて夏休みをとっています。

 

現在は

ニュージーランド人の友達の家の2階に住んでいるんですが

1階に住むその友達も

夏休みを取って、フランス人の旦那と子どもを連れてキャンプに出掛けました。

 

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いま住んでいる家の写真

 

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家の中から。

 

、、、こんなにキレイな場所に住んでいても

夏休みは旅行に行くんですね。

 

住み始めると、慣れてしまうものなのでしょうか。

 

友人夫婦が夏休みで家に居ない間

家の雑務を任されました。

 

鳥たちのエサやり 

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アヒルとニワトリがいます。 

 

畑の水撒き 

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アーティチョークというレア野菜などが植えられた、ジャングルのような庭 

 

近所の家の猫のエサやり 

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猫ドアで、出入りは自由にできる 

 

などなど。

 

これら毎日の雑務とは別に

「頼んでいた牛乳を取りに行くのを忘れたから、取ってきて!」

というようなおつかいも頼まれました。

 

海外ではよくみるプラスチックの容器に入った牛乳を取りにいったんですが

この牛乳が、生乳でした。

 

ローフードオーガニックなどを愛する人たちの間でも

議論がまっぷたつに分かれることが多いという

「生乳は体にいいのか?」問題。

 

今回は

この問題について書きたいと思います。

 

 

生乳とは

生乳。

 

なまにゅうでも

なまちちでもなく

 

せいにゅう

と読みます。

 

生乳(せいにゅう、raw milk)とは、ヤギの乳のうち、搾ったままで、加熱殺菌などの処理を何ら行っていないものをいう。つまり搾乳しただけの乳である。

 

牛乳のパッケージに、「生乳だけで作りました」「生乳100%使用」などと書かれることがあるが、これは、搾ったまま何も手を加えていない商品という意味ではなく、「原材料が生乳のみ」、つまり、栄養素などを何も加えていない「無添加の牛乳」という意味なので、その商品は加熱殺菌等は行われている。

 

引用:生乳 - Wikipedia

 

生乳とは

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コレです。

 

牛の乳から出てきた牛乳に

何の処理も加えていない物生乳と言います。 

 

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こんな贅沢な妄想をしたことがある人も

いるのではないでしょうか。

 

この妄想の中で

あなたが飲んでいるのも、生乳です。

 

生乳ではなく

牛乳と言えば

普通は「加熱処理をした生乳」のことを指します。

 

生乳の販売や流通は、法律で禁止されている

スーパーなどで一般に市販されている牛乳

すべて加熱処理されたものです。

 

牛の乳から搾乳しただけの生乳

日本やその他多くの国で販売や流通が禁止されている*1ことが多いようです。

 

食品衛生法の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」により、「保持式により摂氏63度で30 分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること」と規定されています。

 

引用:牛乳の殺菌方法|Q&A検索結果|Q&A検索|乳と乳製品の知識|一般社団法人日本乳業協会

 

ただし、生乳を飲むことが禁止されているわけではない

販売や流通を目的とした牛乳には

加熱処理が義務付けられていますが

 

加熱処理されていない

生乳を飲むこと自体が法律に違反しているわけではありません。

 

例えば

農家の人が自分の牛からとれた生乳を飲むのは

その人の自由です。

 

ちなみに:ニュージーランドの場合

私が現在滞在しているニュージーランドでは

直接、酪農家からであれば生乳を購入できます。

(参照:Food safety of raw milk

 

国としては

加熱処理をした牛乳を推奨していますが

「ライフスタイル」

「健康上の理由」

「ただ単に味が好き」など

様々な理由で「生乳を飲むことを選んだ人」の意見も尊重した上で

生乳を飲むことに関するリスクの喚起を行っているようです。

 

ニュージーランド第一産業省のホームページより

生乳の取り扱いについてのビデオ(英語)


Raw milk - reducing the risk

 

生乳は体にいい?悪い?双方の意見をまとめてみた

日本の法律では

生乳を販売・流通することは基本的に禁止されている*2ので

普段はあまり飲む機会はありませんが

 

ニュージーランドのように

生乳を飲むという選択が残されている国では

「生乳は体にいい」とする意見も多数あるようです。

 

最近ローフードなんかも注目されていますが

生乳も、言うなればローフードですね。

 

※ローフードとは

 ローフード(英語:raw food)とは、酵素を含む食べ物を多く摂取すれば体に良い効果があると考え、加工されていない生の食材を用いた食品、あるいは食材を極力生で摂取する食生活(ローフーディズム)のことである。リビングフード (英語:living food)とも呼ばれる。

 

引用:ローフード - Wikipedia

 

生乳は体にいいのか、悪いのか。

 

生乳賛成派と、生乳反対派の意見をまとめてみました。

 

生乳賛成派の意見

私のニュージーランド人の友達も、生乳を定期的に購入しており

「生乳は体にいい」と主張する1人なんですが

生乳賛成派の人たちは、こんなことを考えているようです。

 

  • 牛乳には抗酸化作用のある脂溶性ビタミンが含まれており、その必須脂肪は強い細胞膜を構築するのに役立つが、加熱処理した牛乳には多くても3.3%までの脂肪しか含まれない。生乳には4.5%~6%の良質な脂肪が含まれており、生乳を飲むことは、低脂肪食の採用により増加した心臓病のリスク軽減に役立つ。
  • 生乳には、加熱処理の過程で行われるホモジナイズ(均一化)と呼ばれる工程が施されないため、脂肪組織の構造が破壊されずにそのまま残っている。
  • 生乳には、加熱処理によって死滅してしまう、病原菌を殺す有益な成分が多く残されている。
  • 生乳には、乳酸菌を含む有益なバクテリアが含まれている。
  • 初期の研究で、生乳を摂取する子どもは、加熱処理された牛乳を摂取する子どもより病気への耐性が強く、体や歯の成長にもいい影響があると確認された。
  • 最近の研究では、生乳を飲む子どもは喘息やアレルギーが他の子どもに比べて少ないことが示された。
  • 生乳には、牛乳の成分をよりよく消化するための酵素(カルシウムとたんぱく質を吸収するためのビタミンDとビタミンE、そしてビタミンK2)が多く含まれている。
  • 生乳は加熱処理後の牛乳に比べ、水溶性ビタミンであるビタミンB6、B12、ビタミンCの含有レベルが高い。
  • 生乳には、「すべての抗酸化物質の母」と呼ばれるグルタチオンが含まれている。グルタチオンは解毒免疫力向上だけでなく、他の抗酸化物質をリサイクル(再活性化)させる働きを持つ。
  • 生乳中にのみ存在する「ウルゼン因子」は、関節の石灰化(変性関節炎)、動脈硬化、白内障および松果体石灰化を防止する。

 

 参照:Raw milk benefits Levin, Cow milk Kapiti Lower Hutt Wellington

 

生乳反対派の意見

 生乳反対派の意見というのはつまり

生乳の販売・流通を禁止している現在の法律の、生乳に対する解釈

ということになります。

 

ニュージーランドの第一産業省(Ministry of Primary Industry)のホームページが分かりやすかったので

そこに書かれていることをまとめました。

 

  • 加熱処理されていない生乳は、志賀毒素産生大腸菌(STEC)(=腸管出血性大腸菌)、リステリアカンピロバクターなどの病気を引き起こす可能性のあるバクテリアで汚染されている可能性がある。
  • これらのバクテリアは主に重度の下痢や嘔吐を引き起こすが、まれに流産、麻痺、脳膜炎、および重篤な子どもの肝臓障害などの合併症を引き起こす可能性もある。
  • また、生乳は結核の原因ともなり得る。
  • 生乳の摂取が原因とみられる病気が、2009年から2015年の間に41件発生した(ニュージーランド)。その90%は1歳~16歳までの子どもに関するものであり、そのうちの24件はカンピロバクターにより引き起こされ、4件はSTEC(志賀毒素産生大腸菌)によるものであった。
  • 2014年には、生乳を摂取した6人がSTECに感染し入院。6人のうち5人は子どもであり、2人は生命にかかわる重篤な合併症を発症した。
  • 2015年にも、生乳を摂取した子ども5人と高齢者1人がSTECに感染し入院。子ども1人と高齢者の患者は、生命にかかわる重篤な合併症を発症した。
  • 生乳が、加熱処理された牛乳よりも健康にいいという科学的な証拠はない。
  • 病気にかかるリスクのない生乳は存在しない:潜在的に有害なバクテリアは健康的な動物の腸に存在しているため、結果的に農場の至る所に存在する。それらのバクテリアは、清潔に見える搾乳カップなどからも生乳に広がる可能性がある。
  • 生乳にバクテリアが混入しているかを簡単に知る方法はない:生乳にバクテリアが混入されているかどうかは、特別な実験室で分析されない限り分からない。

 

まとめ

今回は

加熱処理をしていない生の牛乳(=生乳について

生乳を飲む人と、飲まない人のそれぞれの意見をまとめました。

 

生乳を飲む人と、飲まない人。

それぞれの意見があり

調べていておもしろかったのですが

 

個人的には

生乳を飲むメリットより

生乳を飲むデメリットの方が大きいんじゃないかと思いました。

 

ニュージーランド人の友達のために取りに行った生乳

「飲んでいいよ!」とは言われたものの

お腹の弱い日本人である私は

で飲んでみる勇気がなく、、、。

 

少し熱を通してコーヒーに入れてみたりはしたんですが

残りは飲み切れずに消費期限を迎えてしまったため、やむなく捨てました。

 

生乳を入れたコーヒーは

普通の牛乳を入れたコーヒーよりは味が濃かったようにも思います。

 

が、

 

それよりは

分離するのがものすごく早い

ということの方が気になりました。

 

ミルクが分離したコーヒー。

見た目が悪すぎて、飲む気が失せる、、、。

 

生乳を飲む・飲まないを決めるのは個人の自由ですが

もし生乳を飲むことになったら

生乳を飲むことに潜むリスクは十分理解してから飲むべきだと思いました。

 

 

おわり!

 

 

*1:特別牛乳と呼ばれる、加熱殺菌をしなくても販売できる特別な許可を受けた生乳もあるようです。2015年4月時点で、特別牛乳を販売できるのは日本全国に4ヵ所しか存在しないそうです。 参照:特別牛乳 - Wikipedia

*2:*1参照