ドイツに住んで早5年。
ドイツの街々にはそれぞれスローガンがあることが多いです。
- なぜ街にスローガンを付けるのか?
- 私の住んでいる街、ハンブルグのスローガン
- ドイツの首都、ベルリンのスローガン
- サッカーとオクトーバーフェスの街、ミュンヘンのスローガン
- ドイツ人に人気のスローガン
- 地形系スローガン
- 産業系スローガン
- ヒネリなさすぎ系スローガン
- 自虐系スローガン
- まとめ
なぜ街にスローガンを付けるのか?
主に観光客向けに
その街にいいイメージを持ってもらえるように
その街のマーケティングの一環として行われることが多いようです。
観光都市として有名なオランダのアムステルダムのスローガン
「I AMsterdam」
は、街のスローガンの成功例として紹介されています。
私の住んでいる街、ハンブルグのスローガン
この記事を書こうと思ったきっかけ。
私が現在住んでいる北ドイツの街ハンブルグのスローガンは
「Die schönste stadt der welt 」
ずばり
「世界で一番美しい街」。
えぇーっ、、、、、?
このスローガンは
街の正式なスローガンかどうかは分かりませんが
テレビやラジオ、広告など様々な所で使われていて
ハンブルガー(ハンブルグに住む人)ならだれでも知っているスローガンです
、、、、、が。
ハンブルグ、大丈夫?
そんなデカいこと言っちゃって、本当に大丈夫??
「世界で一番美しい街」をネットで検索した結果
ランキングによって順位は様々ですが
よく出てくるのは
ヨーロッパだと上記のアムステルダム(オランダ)をはじめ
【ローマ(イタリア)】
言わずと知れたイタリアの首都。
カトリックの総本山があるのも、ここ。
その美しさから「永遠の都」とも呼ばれている。
【ヴェネツィア(イタリア)】
「水の都」
「アドリア海の女王」
「アドリア海の真珠」
など、ニックネームからしてものすごく美しい感じ。
【パリ(フランス)】
ロンドン、ニューヨーク、東京などと並ぶ世界有数の大都市。
外国人観光客数では世界ナンバーワンの観光都市。
【プラハ(チェコ)】
「百塔のプラハ」という中二病っぽいカッコイイ異名を持つ。
プラハについての記事も書きました。↓
などなど、、、。
ヨーロッパ以外でも
【シドニー(オーストラリア)】
シドニーのオペラハウスは有名ですね。
オーストラリアにはキャンベラという首都があるんですが
シドニーが強すぎて、オーストラリアの首都を知らない人も多いかも?
【バンコク(タイ)】
バンコクは美しい、、、のか?
実際行ったときには「汚い」というイメージを持ちましたが、、、
魅力的な街ではありますね。
バンコクではありませんが
タイでヒッピーカルチャーにショックを受けた話。↓
【京都(日本)】
みんな大好き京都!
などなど、、、。
もういっぱいありすぎるので割愛しますが、、、
とにかく
「世界で一番美しい街」と銘打つ都市はたくさんあります。
そして
私が見た10近くのサイトの中では
ハンブルグの登場回数はゼロ!!!
Skip ADのボタンを押しながら見た
「世界で一番美しい街Top50」の中にも入ってなかった、、、。
ハンブルグ、大丈夫?
スローガン間違えて、痛い子になってない??
※ちなみにハンブルグは
「世界で一番住みやすい都市」ランキングでは
堂々の10位です!
引用:Daily chart: The world’s most liveable cities | The Economist
ドイツの首都、ベルリンのスローガン
話をスローガンに戻します。
というわけで、ドイツの首都ベルリン。
ベルリンにはたくさんのスローガンがありますが
その中でも好きなのが
「arm, aber sexy」
「貧乏だけど、セクシー」。
素敵ぃぃぃぃ!!抱いて!!!
ベルリンは
ドイツの首都であり、政治の中心であるにもかかわらず
自動車産業やサッカーなどでお金があるバイエルン州などに比べると
失業率やGDPの面では劣るようです。(つまり貧乏。)
それでも、ベルリンはセクシー。
確かに
ベルリンにはベルリンのスタイルがあります。
貧しく見える地域もあるけど
そういった中で貧しい芸術家などが花を咲かせる姿は
セクシーと言えないこともないです。
他には
「Be Berlin」
というスローガンもあります。
うーん。
シンプル・イズ・ベスト。
サッカーとオクトーバーフェスの街、ミュンヘンのスローガン
貧乏?なベルリンに比べ
お金のあるバイエルン州の州都が、ミュンヘン。
ミュンヘンのスローガンは
「München mag Dich」
「ミュンヘンは、あなたのことが好き」。
え、、、、、微妙。
いや、ミュンヘン大好きなんですけどね?
すごく素敵な街なんですが、、、
スローガンに関しては
そもそもミュンヘンが私のこと好きである理由が分からないし
なんていうか、、、それみんなに言ってるんでしょ?
っていう嫉妬もあるし
とにかくミュンヘン
ちょっと自意識過剰なんじゃない?
と思いました。
ドイツ人に人気のスローガン
Kahlsruhe(カールスルーエ)
お次は、ドイツの南西
バーデン=ヴュルテンベルク州という
ちょっと舌を噛みそうな名前の州にある街、カールスルーエ。
「Kahls」カールという王様の
「Ruhe」休息所
という意味の名前を持つこの街は
その名の通り(?)、カール3世ヴィルヘルムという伯爵の墓であるピラミッド(!)があるそうです。
なぜ欧州のど真ん中にピラミッドなのかは、分かりません、、、。
また、日本で言う最高裁判所がこの街にあることから
「司法首都」とも呼ばれるそうです。
この街のスローガンは、ドイツ人からの人気が高いようです。
「Viel vor. Viel dahinter.」
「前にもたくさん。後ろにもたくさん。」
うーん。
直訳すると、ちょっと意味が通じずらい、、、。
時間的(過去・未来)にも
空間的にも、豊かだよってことでしょうか。
Lohne(ローネ)
ニーダーザクセン州にあるローネという街。
こちらの街のスローガンは
言葉遊び系です。
「Lohne...lohnt sich!」
Lohne(ローネ)という街の名前と
lohnen(ローネン:~に値する)という動詞を合わせたスローガンです。
意訳すると「ローネ、、、価値あり!」
ぐらいな感じです。
地形系スローガン
Mannheim(マンハイム)
こちらもバーデン=ヴュル(ガチッ)、、、、、州から。
マンハイムのスローガンは
「Leben im Quadrat」
「正方形の中の暮らし」
マンハイム中心部の都市構成
マンハイムの中心街が四角形なことから、このスローガンが付けられたそうです。
産業系スローガン
Stuttgart(シュトュットガルト)
「Motor Deutschland」
「ドイツのエンジン」
Motorは「エンジン、発動機、原動力」などの意味があるので
「ドイツの発動機」
「ドイツの原動力」
などと訳すことも出来るかもしれません。
シュトュットガルトは
ベンツ、ポルシェ、ダイムラー、ボッシュなどの
世界的に有名なドイツ企業の本社があることで有名です。
それゆえ
ドイツで一番豊かな街、とも言われています。
そんなシュトュットガルト(←そろそろ噛みそう)に
ぴったりのスローガンですね。
ヒネリなさすぎ系スローガン
お次は
「コレちょっとどうかな?」と思ったスローガンです。
Bonn(ボン)
「Die Stadt」
「街」
、、、、、はい。
ボンは、統一前の西ドイツの首都でした。
作曲家ベートーヴェンの生誕地・シューマンの終焉の地としても知られている。
歴史のある街であるのは確かなんですが、、、
「die Stadt」
「街」
というド・ストレートなスローガンは
どちらかといえばベルリンの方が合っているんじゃないかな?と思いました。
自虐系スローガン
自虐系スローガンはおもしろいので
たくさん集めてみました。
ちなみに
「どこにあるの!?」っていうような
小さな街が多いです。
Kaiserslautern(カイザースラウテルン)
ドイツ西南
ラインラント=プファルツ州にあるカイザースラウテルンは
東京都文京区と姉妹関係にあるそうです。
こちらの街のスローガンは
「Wer uns findet, findet uns gut」
「見つけた人は、良いって言うよ!」
そう、その街を見つけられれば、、、ね。
Wolfenbüttel(ヴォルフェンビュッテル)
ドイツ中央
ニーダーザクセン州にあるこちらの街のスローガンは
「Viel mehr als Sie denken」
「思ってるよりは、いろいろあるよ!」
普段はどう思われてるのか、、、気になります(笑)
Markdorf(マルクドルフ)
人口約1万3千人。
マルクドルフのスローガン、、、というかウリは
「Kostenlos Parken」
「駐車無料。」
、、、漂う田舎臭www
以前書いたこの記事で
「旦那がハンブルグを嫌いな理由の一つは
駐車場が見つからないからだ。」
と書いたんですが
そんな旦那も喜びそうな
魅力的、かつ自虐的なスローガンだと思います。
Jubiläums(ユービロイムス)
読み方さえこれで合っているのか分からないこちらの街のスローガンは
「Das gibt es doch gar nicht!」
「いや、何もねぇから!」
開き直りすぎ(笑)
番外編:州のスローガン
街だけでなく
ドイツに16ある州でも、自虐的なスローガンを掲げるところがあります。
Baden-Württemberg(バーデン=ヴュルテンベルク)
多くの街がおもしろいスローガンを打ち出している
バーデン=ヴュル(ガチッ)、、、、、州自身も
おもしろいスローガンを持っています。
「Wir können alles. Außer Hochdeutsch」
「何でもできます。標準語以外なら。」
ドイツ語にも、たくさんの方言があります。
方言と比較したときに
「ドイツの標準語」として使われる言葉が「Hochdeutsch(ホーホ・ドイチュ)」。
バーデン=ヴュルテンベルグ州は
多分訛りの強い地域なんでしょうね。
Sachsen Anhalt(ザクセン=アンハルト)
旧東ドイツの州。
旦那の出身地でもあります。
ザクセン=アンハルト州のスローガンは
「Willkommen im Land der Frühaufsteher」
「早起き者の土地へ、ようこそ!」
ジジババが多い、って事か、、、、、?
確かに、旦那もめっちゃ早起き。
ザクセン=アンハルト州に実際住んでいる旦那の父に至っては
朝5時起きです。
「働き者だよ!」ということを強調しているのかもしれませんが
ちょっと自虐っぽく聞こえる気がします。
朝9時前には起きられない私には
住めない州かもしれない、、、(汗)
まとめ
今回は
個人的におもしろいと思ったドイツの12の街と、2つの州のスローガンを書きだしてみました。
実際には行ったことのない街が多いですが
スローガンを聞くだけで、どんな所か気になります。
日本の街にもスローガンはありますが
あなたの街のスローガンは何ですか?
「住みよい街」なんてつまんなよくあるスローガンよりは
おもしろいスローガンを持つ街の方がなんだか魅力的に感じますよね!
おわり