日本からお客さんが来ていました。
そのお客さんたっての希望で、食べに行ったハンブルグの郷土料理。
その料理を巡って、ドイツ人から出た意見がおもしろかったので書いてみます。
テーマは、「日本食に、流行り廃りはあるのか?」
北ドイツの郷土料理
その名も、ラップスカウス(Labskaus)
こちらのレストランで食べました。
目玉焼きが邪魔で、写真がうまく取れませんでした。
北ドイツの郷土料理、ラップスカウスとはこんな料理です。
北ドイツ在住5年目。
存在は知っていましたが、あえて食べたことはありませんでした。
というか、あえて食べたいと思うこともありませんでした。
だって、
ご覧いただければ分かる通り、見た目がすごくアレ。マズそう。
元々は船乗りたちの料理だった
元々は船乗りたちが、長い航海の中で食べていたとされるこの料理。
長い船旅に新鮮な食材は持っていけなかったので、使われているのは保存食ばかりです。
コーンビーフ
ニシンの酢漬け
きゅうりのピクルス
ビートルート(てんさい)のピクルス
じゃがいも
コーンビーフにじゃがいもが混ぜてあります。
肉が不自然に赤いのは、ビートルートで着色してあるからです。
その上に、目玉焼きが乗っています。
付け合わせとして、ニシンの酢漬けやきゅうりのピクルスが同じお皿の上に乗っています。
味は、、、まあイケル
肝心のお味は、見た目ほどのインパクトはなかったです。
悪くない。わりとイケル。
素朴な味で、意外と食べやすかったです。
というか、コーンビーフの味でした。
でもまあ、、、一生のうちに1回食べればいいかな。
若い人はあまり食べない料理
一緒に食べに行った仕事の女ボス(ドイツ人)に聞いたところによると
ドイツ人でさえそんなに食べないというこの料理。
(好きな人は、いるとは思いますが。)
特に若い人は、ほとんど食べないらしいです。
同僚(ドイツ人)曰く
「おじいちゃんが、歯が痛くなった時に食べるよ~」
とのこと。
まあそうね、柔らかいからね。
それにしても用途、狭すぎ。
私も旦那に
「ラップスカウス食べに行くんだ~」
と言ったら、
「え、なんで?」
と聞かれました。
どうやらドイツ人からも「見た目がちょっとアレな料理」扱いを受けている様子。
歴史のある郷土料理ではあるものの、特に若者には人気のないラップスカウス。
見どころが少ないハンブルグの郷土料理としてガイドブックにも載っているくらいなので、今後無くなっていくこともないとは思いますが
特に何か用事がない限りは食べにはいかない。
そんな扱いを受けているようです。
日本食では、どうだろう
私たちは日本食レストランで働いているので、自然と日本食の話になりました。
私の女ボス(ドイツ人)の話。
「ラップスカウスは若者にはウケないね。
それに引き換え日本人って、昔からあるものもよく食べるよね~。
若者だってお茶漬けとか、食べてるもんね。」
お茶漬け。
確かに。
お茶漬けもかなり昔からある、なんならちょっと古めかしい料理ではありますが
未だに若い人でも食べますよね。
私たちのレストランでも、日本人のシメの定番はお茶漬け。
お酒を飲まない人でも、朝ごはんや小腹のすいた時に食べる人も多いのではないでしょうか。
別にお茶漬けが流行っているわけではありませんが、それでも廃っているわけでもない。
ドイツ人ボスは、そんな日本食の流行り廃りの少なさに驚いたようです。
日本でお茶漬けがいまだに支持される理由とは?
ドイツ人ボスの発言に対し、同僚(日本人)の見解はこうです。
「お茶漬けは、いまでもテレビのCMやってるしね。
美女、イケメン達がテレビの中でお茶漬けすすってる姿見せられたら、そりゃ若い人も食べるよ~。」
ほぉ~。確かに。
お茶漬けのCMって、テレビでやってますよね。
(というか、私がまだ日本に居た5年前にはやってた。)
ドイツのテレビには疎い私ですが
コレ↑のテレビCMは見たことない。
そしてコレ↑が、全国ネットで放送されるとも思えない。
(ドイツ人ボスも同僚も、さすがにCMは見たことないと言っていました。)
日本でお茶漬けが支持され続ける理由は、企業努力のたまもののようです。
もちろん、ただ単に手軽でおいしいっていうのもありますが。
日本食にも流行り廃りはあるのか?
というわけで、タイトルの件。
日本食に、流行り廃りはあるのか?
流行りは、あると思う
ただ単に「食の流行」というものは、もちろんありますよね。
最近だとクリームどばぁのパンケーキとか。(←今でも流行ってるんですかね?)
コールドストーンのアイスとか。(←もうちょっと古い?)
それでは、話を「日本食」に限定すると、どうでしょうか。
日本食の流行りというのは、少なからずあるかもしれませんね。
たとえば「塩麹」とか。流行ってたらしいですよね。
(私は完全に乗り遅れました。あれどうやって使うんでしょう?)
では、日本食の「廃り」はあるのか?
ただ日本食で廃れていくものについて考えてみると
あまり思いつかないんですが、どうでしょうか。
私はなぜか真っ先に「ふがし」を思いついたんですが
ふがしも別に廃れてるって訳じゃないですよね、、、。
(とゆうか、日本食でもないし。)
スーパーにも、なんならコンビニにも未だに売ってますもんね。
「日本食の幅の広さ」は、流行り廃りが少ないから?
日本食は、とにかく幅が広い。
これは周知の事実だと思います。
クックパッドを見てても思いますが
とにかく料理の数が多い。
海外に住んでいると、本当に思い知らされます。
私の働いているレストランも多岐に渡る日本食を用意しているんですが
日本食にあまり馴染みのないドイツ人(または外国人)のお客さんが
1時間近くメニューとにらめっこすることもしばしば。
「料理いろいろありすぎて、どれ選んでいいのかワカンナイヨ~」
っつって。
かたや、ドイツ料理。
主にワンプレートの料理が多く
そのほとんどが肉とじゃがいも(そして少しの付け合わせ)。
選べるのは肉の種類と、じゃがいもの調理方法ぐらい。
まあ、それはちょっと言いすぎかもしれませんが
それでもやっぱり、ドイツ料理なんかに比べると日本食のバリエーションは多いです。
なぜ、日本食にはこんなにもたくさんの料理があるのか?
それもひとえに
昔からの料理を、現在にも受け継いでいるからではないでしょうか。
最後に
みなさんは、どう思われますか?
日本食に、流行り廃りはあると思いますか?
「そんなこたぁーねえよ!」ってゆう意見があれば、大歓迎です!
ドイツ人の同僚との話のネタに使わせていただきます!
おわり!