ドイツ人ストリートミュージシャンと結婚しました。

バスカーでヒッピーな旦那のライフスタイルについて行けるのか!?めんどくさがり屋インドア女子の奮闘記

旦那の職業がBuskerです。バスカーとは?【その5】バスカーに起こるトラブル

Busker(バスカー)には決まった職場がないことから

トラブルに見舞われることもしばしば。

 

今回は

バスカーに起こるトラブルについて書いていきます。

 

【前回までの記事はこちらから】

その1:バスカーに対する自治体のルール↓

その2:バスカーの職場↓

その3:バスカーの経営戦略↓

その4:同業者との関係↓

 

※この記事はあくまで個人の経験を元に書いています。

 

バスカーに起こるトラブルって?

Ordnungsamt(オードヌングスアムト、秩序局)

何それ!?ってなりますよね。

 

ドイツ語なのですが

日本にはないシステムで

したがって日本語にもない言葉なので

勝手に直訳しました。

 

Ordnung(オードヌング)はドイツ語で

秩序、整頓、規則、規律などの意味。

 

Amt(アムト)はドイツ語で

役所という意味。

 

で、秩序局。

 

街単位で置かれている役所で

主に街の秩序を守るのが彼らの役目です。

 

日本では警察の仕事ですね。

 

f:id:akane1033:20160824033457j:plain

 

ちなみに

秩序局はドイツとオーストリアにしかないので

ヨーロッパの他の国では警察の仕事になります。 

 

f:id:akane1033:20160822073338p:plain

イタリアにて。

 

上の写真は、旦那がイタリアの警察官に注意を受けている所です。

(ちなみに、とても美人な婦警さんでした。)

 

この時はバスキングの許可証について質問されていました。

 

バスキングをするのに許可証が必要だと知らなかった旦那は、この後無事に許可証をゲットしました。

(イタリアでは、バスキングをするのに許可証が必要な所が多い。)

 

、、、話をドイツの秩序局に戻します。

 

この役所がなぜバスカーにとってトラブルかというと

住民から苦情があった時には、恐い顔ですっ飛んで来るから。

 

そして

 

アンプの取り締まりをしているから。

 

①住民からの苦情

住民からの苦情があった時は、別にいいんです。

 

同じストリートを共有する者として

苦情を申し立てるのも街の人の権利です。

 

アーティストとして

街の人に喜んでもらうのがバスカーの仕事。

 

住民にうるさいって言われたら

うるさく演奏したバスカーも改善しなくてはいけない点を認め

そこは大人しく撤退するのみです。

 

(神経質すぎる人っていうのも、たまにいるんですけどね、、、)

 

直接バスカーに苦情を言ってくる人もいれば

秩序局を通じて苦情を言ってくる人もいます。

 

秩序局の役人さんも

もうちょっと優しく注意してくれたらなーとは思いますが、、、

 

ドイツの役所ではみんな恐い顔で対応してくれるので

しょうがないといえばしょうがない?

お国柄といえばお国柄??

(もちろん、優しい方もいらっしゃいます!)

 

②アンプの取り締まり

住民からの苦情があった場合には素直に聞き入れますが

問題は、秩序局によるアンプの取り締まり。

 

f:id:akane1033:20160824034116j:plain

 

実際問題

多くのバスカーは、アンプを使って演奏しています。

 

人通りがあり、生活騒音渦まくストリートの上では

よほどの声音がない限り喉をやられてしまうし、

アンプを使った方がバランス良く音を出せるので。

 

バスカーがアンプを使うのは

音を大きくするだけでなくクオリティの問題があるからなのです。

 

それが禁止されているのは重々承知なのですが、、、

 

考えてもみてください。

 

1人のギターを持ったバスカーが

アンプをつないで適度な音で演奏している。

 

一方向こうでは

1人のバスカーが

でっかいドラムキット爆音を叩き出している。

 

、、、これ

どっちの方がうるさいと思いますか?

 

そんな状況でさえ、秩序局の役人は

静かに、クオリティ重視で演奏しているバスカーの方を取り締まらないといけないのです。

 

別に秩序局の人が悪いというわけじゃないのです。

 

、、、ないのですが。

 

ちょっとアンフェアじゃねぇ?

 

っていうのがバスカーの意見だそうです。

 

旦那が常々言っているのは

「秩序局の人たちも騒音測定器を持って判断してくれないかね?」

ということです。

 

旦那は

所々で会う秩序局の役人さんに上記の事を言って回っています。

 

住民からの苦情がなければ理解してくれ方も多いですが

お役所仕事な役人さんも多く、、、。

 

このトラブルに関しては、今のところはこれ以上どうしようもないので

役所の規則が変わることを祈るばかりです。

 

Busking(バスキング)をする際の注意事項

バスカーを道で見かけたことがある人の中で

彼らがCDを販売しているのを目にしたことがある人もいるかと思います。

 

f:id:akane1033:20160824034635p:plain

 

上記の秩序局からの取り締まりに関連することなのですが

 

バスカーにはつきものである

CD販売。

これにも注意が必要です。

 

バスカーとは

 

"a person who entertains in a public place for donations

「公共の場で寄付により人々を楽しませる人」

 

この

「寄付により」

というのが重要らしいです。

 

路上で何かを販売するには

「販売許可証」

というものが必要になります。

 

つまり

バスカーが路上でCDを販売するにも「販売許可証」が必要となります。

 

もし路上でCDを販売したければ

「販売許可証」をゲットする必要があります。

 

もしくは

「10ユーロ以上寄付してくれたら

CDをプレゼントします」

というテイにします。

 

その際に注意が必要なのは

価格の表示を出してはいけない

ということです。

 

価格の表示を出すと

販売しているとみなされるようです。

 

まとめ

計5回に分けて、旦那の職業であるBusker(バスカー)について書きました。

 

全くもってメジャーじゃない職業ではありますが 

彼らについて少しでも分かってもらえたら幸いです。

 

もし街で

「あ、このバスカー結構好きかも!?」

という出会いがもしあったら

ぜひ自分の気持ちを表してみてください。

 

きっと、とても喜ばれます。

 

長い話を読んでくださり、ありがとうございました!

 

おわり! 

 

【前回までの記事はこちらから】

その1:バスカーに対する自治体のルール↓

その2:バスカーの職場↓

その3:バスカーの経営戦略↓

その4:同業者との関係↓