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2018ユーロビジョン・ソング・コンテストの見どころ、結果、感想を総まとめ!

今年もこの時期がやってまいりました。
ユーロビジョン・ソング・コンテストの季節が。
 
私も住んでいるドイツで観ていたんですが、今年も楽しかった~!
 
というわけで、今回の記事では
2018年のユーロビジョン・ソング・コンテストについて、まとめてお伝えします。
 
 

ユーロビジョン・ソング・コンテストとは

ユーロヴィジョン・ソングコンテスト(Eurovision Song Contest)とは、毎年5月にヨーロッパで行われる国対抗の音楽コンテスト です。
 
開催場所は毎年異なり、前年の優勝国が翌年の大会のホストとなります。
 
大会の模様は開催国のみならず、世界中のテレビやネットで放映され
2006年には約140ヵ国から7万4千人以上が視聴したという記録があります。
 
戦後復興の進んでいたヨーロッパで「明るいエンターテイメント番組」を模索すべく、欧州放送連合が企画し立ち上げたユーロビジョン・ソング・コンテスト。
 
日本ではあまり知られていませんが、第一回大会は1956年と歴史も古く、また世界的にみても長寿番組として知られています。
 
過去にはABBA(スウェーデン、1974年優勝)も輩出した、ヨーロッパの文化にとっても重要な音楽の祭典です。
 
ちなみに
「ジン・ジン・ジンギスカーン♬」でおなじみのあの曲も、ユーロビジョンから有名になったんですよ!↓
1979年大会の、当時の西ドイツ代表でした。
結果は、残念ながら4位だったようですが、、、。
 

ルール

各国がそれぞれ代表アーティストを1組選び、ユーロビジョンの舞台で1曲ずつ生放送で曲を披露。
その後、各国からの投票により優勝国を決めます。
 
投票はポイント制で、投票の方法は年々変化していますが
2016年からは現行制度の「参加国からの投票」「視聴者投票」の組み合わせで投票を行っています。
 
「参加国からの投票」では、その年の参加国各国の代表者(Jury、陪審員)が持ち点(1~8、10、12ポイント)を、好きだった10ヵ国に投票します。
 
「視聴者投票」では、各国の視聴者が電話またはインターネットから1番好きだった国に投票し、その集計結果がポイントに換算されて各国に与えられます。
 
もちろん、どちらの投票方法でも自分の国に投票することは出来ません。
 

「参加国からの投票」と「視聴者投票」の割合は、50%ずつです。

 
以前は「参加国からの投票」しかなかったため、政治的な背景がポイントに反映されやすかったのですが
「視聴者投票」が加わったことにより、より公正に、視聴者の意見を反映した結果が出るようになりました。
 

2018年ユーロビジョン・ソング・コンテスト概要

63回目となる2018年のユーロビジョン・ソング・コンテストは、去年の優勝国であるポルトガルのリスボンで行われました。
2017年の優勝者、ポルトガルのサルヴァドール・ソブラル(Salvador Sobral)。
 
(蛇足ですが
ソブラルは去年の大会後、心臓移植の手術を受けたそうです。
今回の大会では前回の優勝者としてその歌声を披露していたので、現在の健康状態は良好なようです。) 
 
5月8日(火)と10日(木)に準決勝が行われ、5月12日(土)に決勝が行われました。
 

出場国について

今回の大会には計43ヵ国が参加し、そのうちの26ヵ国が決勝で曲を披露しました。
 
43ヵ国というのは2008年と2011年同様、過去最多の出場国数となります。
 
毎年政治的な理由などで不参加を表明する国が現れるユーロビジョンですが、今年はそのような国もありませんでした。
 
昨年のウクライナ大会では、クリミア半島問題などを理由に欠席したロシアも、今大会から復帰しました。
 
また、マケドニアが料金支払い滞納の罰則としてユーロビジョンへの参加禁止を言い渡されていましたが、10日後には参加が許可されています。
 

準決勝

準決勝は、決勝が行われる週に2日に渡り行われました。
 
5月8日(火)に行われた1日目の準決勝には19ヵ国が参加し、そのうちの10ヵ国が決勝へと進みました。
 赤色が、決勝出場国。
 
また2日後の5月10日(木)に行われた2日目の準決勝には、18ヵ国が参加しそのうちの10ヵ国が決勝へ進みました。
リストに名前のないホスト国(今年の場合はポルトガル)とBIG5(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス)の6ヵ国は、毎年準決勝免除となっています。
(不公平ではありますが、、、視聴者数が多いからかな。)
 
 
準決勝の時点では、1位通過のイスラエルノルウェーの注目度が高かったようです。
準決勝2日目で1位通過だった、ノルウェーのアリャクサンドル・ルィバーク(Alexander Rybak)。
決勝での順位は15位と終わってしまいましたが、準決勝での評価は高かったです。
 
ちなみに彼は、「ユーロビジョンに戻ってきたアーティスト」の1人です。
彼は2009年にも「Fairytale」という曲で、ノルウェーを優勝に導いています。
2009年のルィバークの演奏。
この頃に比べると、今年の方が歌唱力・演奏力共に上がっているのが分かります。
 
その他、準決勝で注目すべきは
2004年の準決勝制度採用以降初めて、アゼルバイジャン・ルーマニア・ロシアの3ヵ国が予選敗退したこと。
 
また、2005年以来初めてコーカサス地方の国々(ロシア・アゼルバイジャン・アルメニア・ジョージア)がすべて準決勝敗退となりました。
 
果たして、決勝はどんな結果に、、、。
 

決勝

ユーロビジョン・ソング・コンテスト最大の目玉であるファイナルは、5月12日(土)の夜に4時間に渡り行われました。
 

出場国

ファイナルに出場した26ヵ国は、演奏順に
 
ウクライナ、スペイン、スロベニア、リトアニア、オーストリア、エストニア、ノルウェー、ポルトガル、イギリス、セルビア、ドイツ、アルバニア、フランス、チェコ、デンマーク、オーストラリア、フィンランド、ブルガリア、モルドバ、スウェーデン、ハンガリー、イスラエル、オランダ、アイルランド、キプロス、イタリア
 
です。
 
下のリストは左から、決勝での演奏順、国名、アーティスト名、曲名、曲の言語、最終的な順位を表しています。

f:id:akane1033:20180514052454j:plain

 

優勝国

2018年の優勝国はイスラエルでした。
 
Nettaという女性アーティストが披露した「Toy」という曲です。
この動画、2日で既に1千万回再生、、、すごい。
 
めちゃくちゃキャッチーな曲です。
「I'm not your Toy. You're stupid boy.」というサビが、頭から離れなくなります。
 
そして彼女自身のインパクトがものすごい。キャラが濃いぃ~です。
 
「ユーロビジョンなのに、イスラエル!?」と思われる方もいるかもしれませんが
イスラエルは1973年に初めてユーロビジョンに参加して以降、1978年、1979年、1998年と優勝しており、今回が4回目優勝です。
 
ヨーロッパから始まった番組ではありますが、現在は地球の反対側にあるオーストラリアなんかも参加してるので、、、
最近では、割と何でもアリな感じなのです。
 
その他、2位はキプロス、3位はオーストリアでした。
 

見どころ

「参加国からの投票」と「視聴者投票」の人気の差
優勝国を決めるための投票には「参加国からの投票」「視聴者投票」があるということを上に書きましたが
それぞれに人気な国が異なっていて、観ていて面白かったです。
 
「参加国からの投票」では
1位オーストリア、2位スウェーデン、3位イスラエル、4位ドイツ、5位キプロスという結果でしたが
「視聴者投票」では
1位イスラエル2位キプロス、3位イタリア、4位チェコ、5位デンマークという結果でした。
 
総合優勝したイスラエルと2位だったキプロスは、どの投票でも人気がありましたが
その他の国は、それぞれ人気が分かれていました。
 
「参加国からの投票」で1位を獲得したオーストリアは、「視聴者投票」では12位。
2位だったスウェーデンは、23位。
4位だったドイツは6位という違いがありました。
「参加国からの投票」では圧倒的に人気だった、オーストリア。
彼も、ノルウェー同様「ユーロビジョンに帰ってきたアーティスト」の1人です。
 
逆に「参加国からの投票」で17位だったイタリアは、「視聴者投票」では3位。
15位だったチェコは、4位。
20位だったデンマークは5位、、、というように、視聴者と参加国では、ポイントの入り方が全く違いました。
 
それ故、最後まで結果が分からず観ている方もハラハラしました。
 
LGBTとユーロビジョン
年々LGBTに寛容になってきているヨーロッパですが、それはユーロビジョンにも反映されているようです。
 
ユーロビジョンとLGBTと言えば、2014年に優勝したオーストリアのヒゲの美女ことコンチータ・ヴルスト(Conchita Wurst)が話題でしたが
 
今年注目を集めたのが、アイルランド。
アイルランド代表のライアン・オショーネシー(Ryan O’Shaughnessy)が披露した「Together」という曲は、男性2人の恋愛を描いたラブソングです。
ダンサーも、男性が2人で踊っています。
 
ちなみに
アイルランドのこの曲が原因で、中国では今年のユーロビジョンが放送禁止になったんだとか、、、。

www.cnn.co.jp

 

イギリスの演奏中に観客が乱入

イギリスの演奏中、1人の男がステージに上がり歌手のマイクを奪うというアクシデントがありました。

問題のシーンは1:43頃から。
生放送だから、こんなシーンも普通に放送されてしまいました、、、。
 
多くの観客が集まる国際的なコンテストで、しかも全世界に生放送。
警備とか、ガッチガチなはずなんですが、、、。
 
この歌手の女性、すごく怖かったと思うんですが
それでも騒動後に歌を続けたのはすごいと思いました。
 
、、、ただイギリスは、結局ビリから3番目という結果に。
このアクシデントのせい、というわけではなさそうですが、、、。
 
ホスト国であるポルトガルが最下位に
去年の優勝国で今年のユーロビジョンのホストでもあるポルトガルが、残念ながら26ヵ国中最下位という結果に。
そんなに悪い曲ではないと思うんですが、、、。
 
ドイツが頑張った
近年のユーロビジョンでのドイツの成績は、惨憺たるものでした。
 
2015年と2016年は、2年続けて最下位。
去年2017年はビリから2番目という酷さ。
 
3年前に至っては、獲得したポイント数ゼロ。
まだ視聴者投票がなかった時代とはいえ、40ヵ国以上もあってどこもドイツに入れてくれなかったとか、、、。
 
そんな、3年前のドイツのアクトがこちら↓
ブラックスモーク、、、黒歴史のことかな、、、?
 
というわけで
ユーロビジョンに関しては、ここ最近苦い思い出ばかりのドイツ。
 
サッカーでは強いドイツですが、音楽というのは好みの違いも強く出る上、ユーロビジョではどうしても政治的な背景を排除しきれない所があります。
 
「今年もどーせビリだろ、、、」と全く期待していなかったんですが
フタを開けてみると、ドイツはなんと4位という結果に!
 
そんな、大健闘のドイツの演奏がこちら↓
亡くなったお父さんに向けて書いたということで、少し悲しい歌ですが、とってもいい。歌声も素敵です。
ちょっと誰かに似てる感は否めませんが、、、Ed Sheeranとか。
 
そんな、ビリから上位へと飛躍を遂げたドイツのパフォーマンスも必見です。
 

2018年のユーロビジョン考察

ここからは、今年のユーロビジョンに関する考察です。
 
過去5回ほどユーロビジョンを見てきた私ですが
年ごとに勝ちやすい曲のジャンルというものがあるように感じます。
 
近年の傾向ですが、今年もダンスミュージック が流行っている印象でした。
今回優勝したイスラエルもそうですし、イスラエルに次ぐ2位のキプロスもダンスミュージックでした。
セクシー美女が歌い踊る、キプロスの演奏↑
 
個人的にビックリしたのが、7位のスウェーデン。
同じダンスミュージックとはいえ、70年代・80年代のディスコを彷彿とさせます。
というかなんか、、、ちょっと古めかしい?
 
スウェーデンは最終的には7位でしたが、思ったより得点が高くて驚きました。
 
また、歌がめっちゃ上手いソロの男性歌手・女性歌手はいつの時代も注目されやすいです。
 
去年優勝したポルトガルのサルヴァドール・ソブラルもそうですし、今年だと3位のオーストリアがそうでした。
 
 
もちろん、曲そのものやパフォーマンスが好評で優勝する場合もあります。
 
祖母の戦争体験を綴った「1944」という曲で2016年に優勝し話題を集めたウクライナ
プロジェクションマッピングを用いたパフォーマンスが話題となった、2015年優勝のスウェーデンなどがその例です。
 
曲に関して言えば、今年は5位のイタリアの評価が高かったのかなと思います。
、、、まぁ、全部イタリア語で何について歌っているかはサッパリ分からないんですが。
 
でも、歌っている間に出てくる各国語の歌詞の感じだと、戦争とか平和についての歌なのではないかと思います。
 
イタリアは特に、「視聴者投票」で多くの票を獲得しました。
 
パフォーマンスに関しては、今年は特に目新しいものはありませんでしたが
8位だったエストニアの歌手が着ていたドレスが、ユーロビジョン史上最もお高いドレスだったそうです。
なんだか、紅白の時の小林幸子っぽいですね、、、。
 
歌を聞いたら分かる通り、彼女は普段はオペラ歌手だそうです。
キンキンに高いソプラノで、耳が痛くなりました、、、。
 
逆に、ロックバンドなんかはユーロビジョンでは全く人気がないですね、、、。個人的には好きなんですが。
今年はハンガリーがロックテイストでしたが、順位は26ヵ国中21位とものすごく微妙でした。
 
、、、で、優勝したイスラエルの話に戻しますが。
 
今回優勝したNettaというアーティストはそのインパクトの強さから、2014年に優勝したオーストリアのヒゲの美女、コンチータ・ヴルスト(Conchita Wurst)を彷彿とさせます。
 
キャラこそ違えど、コンチータ・ヴルストとNettaはインパクトが強い点で似ている。
 
ユーロビジョンを観ながら、自分でも「どの国が優勝するかな~」なんて予想を立てるのですが
何曲も聞いているうちに、よく分かんなくなってくるんですよね、、、。
 
歌唱力や曲、パフォーマンスの良し悪しももちろんありますが、「インパクトが強い」というのもユーロビジョンで優勝するには大事な要素なのではないかと思います。 
 
来年は、ぜひ優勝国を当てたいなぁ。
 

まとめ

今回の記事では
2018年のユーロビジョン・ソング・コンテスト について書きました。
 
ダラダラと書いていたら長くなってしまいましたが、、、。
 
個人的には、優勝したイスラエルの他にイタリアアルバニアの演奏が好きでした。
アルバニアの決勝での順位は、残念ながら11位でしたが、、、。
 
ちなみに、ミュージシャンでもあるドイツ人旦那はフランスが良かったと言っていました。
フランスの決勝での順位は、13位でした。
 
音楽の趣味は人それぞれなので、コンテストにするのは難しいのですが、、、
それでも、いろんな国のいろんな曲を聴くことが出来るのが、ユーロビジョンの醍醐味でもあります。
 
 
というわけで、イスラエルの優勝で幕を閉じた2018年のユーロビジョン・ソング・コンテスト。
 
来年2019年はイスラエルでの開催となりますが
一緒にテレビを観ていた友達がボソッと「来年はイスラエルで開催かぁ、、、もしイスラエルが来年もあれば。」とつぶやいててちょっと笑ってしまいました。
(いや、全然笑い事ではないんですが、、、)
 
ユーロビジョン・コンテスト、来年も楽しみ。
 
 
2018年にユーロビジョンで演奏された曲はすべて、Youtubeの「Eurovision Song Contest」のチャンネルで聴くことが出来ます。↓
 
おわり!