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世界で3番目に美しい泉・Pupu Springs(ププ・スプリングス)が、汚染の危機にさらされている!?

3ヵ月間、ニュージーランドに滞在しています。

 

今回は

私のニュージーランドで1番お気に入りの場所「Pupu Springs(ププ・スプリングス)」と、この泉に迫る汚染の危機について、現地で見知ったことを踏まえてまとめたいと思います。

 

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Pupu Springs、2017年3月撮影

 

 

Pupu Springsとは?

Pupu Springs(ププ・スプリングス)とは

ニュージーランドの南島の南西、ゴールデンベイにあるです。

 

 

正式名称は

Te Waikoropupu Springs(テ・ワイコロププ・スプリングス)というマオリ語です。

 

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Pupu Springsにある看板。

 

澄んだ水と、豊かな水量が特徴

ププ・スプリングスは

その透き通った水の美しさで有名な泉です。

 

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綺麗な青色に見える泉の水

 

ニュージーランドで1番大きい淡水の泉

南半球で1番大きい、冷淡水の泉

世界で3番目に綺麗な水

観測史上1番澄んだ水を含んでいる

 

、、、などなど、さまざまな評価がありますが

ププ・スプリングスを訪れたほとんどの人にとっては人生のうちに見る1番綺麗な水とされています。

 

その透明度は、なんと水中で63m先が見えるほどなんだとか。

 

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Pupu Springsを上から撮影

 

また、ププ・スプリングスは

その透き通る美しい水質だけでなく、豊かな水量でも知られています。

 

1秒間に1万4千リットルもの水を排出していますが

これは1秒間で約40個のバスタブを満たすほどの水量なんだとか。

 

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水の中から湧き出る泉

 

マオリ人にとっての聖地でもある 

また、ププ・スプリングスは

ニュージーランドの先住民マオリにとっても神聖な場所です。

 

ニュージランドにはTaniwha(タニファ)と呼ばれる守護霊の伝説がありますが

ププ・スプリングスには、NZの3大守護霊の1人、勇敢で賢い女性の守護神Huriawa(フリアワ)が住んでいると信じられています。

 

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Taniwha(タニファ・マオリの守護神)の1人、Ureiaの彫刻

 

彼女は水の守護霊

地下水道や海に潜り、流れが滞った水路を元に戻す能力があることで知られています。

 

また、ププ・スプリングスの水には癒しの効果があるとされ

人が生まれた時や死んだ時のセレモニーが行われるほか

旅人の出発と帰還の際のセレモニーも、この泉で行われていたようです。

 

観光地としてのププ・スプリングス

美しいププ・スプリングスと、泉を取り囲む森の中を散策するコースには

年間約9万人の観光客が訪れるそうです。

 

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Pupu Springsの散策コース

 

このように、ププ・スプリングスは

環境文化的のみならず、経済的にも重要な泉とみなされています。

 

ププ・スプリングスが危険に晒されている?

私のお気に入りの場所でもあるププ・スプリングスですが

この美しい泉が現在、汚染の危険に晒されているようです。

 

酪農用水路建設計画

というのも

ププ・スプリングスに酪農用の水路を建設する動きがあるようです。

 

概要

ププ・スプリングスを有するタスマン地方自治体は

主に牧場向けの水路を70%増やすと提案しており、その水源をププ・スプリングスから取ろうとしています。

 

現在、ププ・スプリングスからは1秒500リットルの水を酪農用水として抽出していますが

地方自治体は、その水源割り当て限度を、更に356リットル上げる許可を出そうとしています。

 

水路建設への反対と問題点

地元の住民環境保護団体は、この酪農用水路建設計画に反対しています。

 

理由は様々ありますが、主に水質汚染を危惧しているようです。

 

地元住民が酪農用の水路建設に反対している理由を、以下にまとめました。

 

ププ・スプリングスの水がこれほど澄んでいる原因は未だに特定されていないが、「帯水層」という、地下水を含んでいる地層に住む「Stygofauna」と呼ばれる微生物によって水が浄化されているという研究がある。

 

②酪農用水によって汚染が広がることにより、またププ・スプリングスを主流とする川の水位が下がりすぎることにより、この微生物が死んでしまうかもしれない。

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Pupu Springsを主流とする川

 

③この微生物は硝酸塩に弱いとされ、これ以上酪農による汚染が進めばこの微生物に深刻な影響を与える可能性がある。

 

④また、酪農用水により地中の水路に窒素が増え、藻が繁殖し、水質を悪化させる恐れがある。

 

⑤そうでなくても、ププ・スプリングス内の窒素レベルは既に危険なレベルである。

 

帯水層から地表に水が上がってくるまでには約10年かかるとされ、酪農用水による汚染がどの程度になるのか未知数である。

 

⑦ 酪農用水路を建設することで利益があるのは酪農家だが、ププ・スプリングスの水質保全の為の費用は、地元の自治体負担になる。

 

⑧Takaka Freshwater Land Advisory Group (Flag)と呼ばれる専門家集団によると、新しい水路の建設によりタスマン地方自治体が水質に対してより一層注意を払うようになり、水質はむしろ今までより良くなるという説明をしているが、1度水の抽出量が上がれば(自治体の目標である水路建設が達成されれば)、それ以降自治体は水質について注意を払わないのではないかという懸念。

 

そもそもププ・スプリングスの水が浄化されるシステムについてはまだ分からないことが多く、酪農用水によって引き起こされる汚染により、水質の変化がどれほどになるのかは未知数です。

 

そんな状態で世界有数の美しい泉をあえて酪農用水の汚染に晒すことに、地元住民は猛反対しているようです。

 

水路建設についての話し合い集会

私がププ・スプリングスの最寄りの街タカカに滞在していた際

酪農用水建設に関するFlag(自治体の組織)と地元住民との話し合い集会があったので、参加してきました。

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地方自治体から派遣されたFlag(Takaka Freshwater Land Advisory Group)のメンバーによる、水路建設に関する説明の他に

Flagも地元住民の一員であり、Flagがいかにププ・スプリングスを大切に思っているか、などの説明もありました。

 

ただ、多くの地元住民はププ・スプリングスにこれ以上手を加えないことを望んでいるようでした。

 

実際、地元住民からFlagへの質疑応答になると

Flagに対して冷ややかな質問を浴びせる事態が多く発生していました。

 

ププ・スプリングスの神聖さや伝統的な価値を指摘する人や

実際の水質に関する数値に触れ、その危機的な状況をなぜFlagが公開しないのかを指摘する人もいました。

(その度に、100人以上集まった地元住民からは盛大な拍手が起こっていました。)

 

集会にはグリーン・ピース(環境保護団体)のメンバーも参加していましたが

「地域だけではなく、国際的な問題にする」といったような脅しとも取れる発言もありました。

 

一通り、地元住民からの反対の声があがった後

同じく地元住民で水路建設賛成の酪農家の方が「私は酪農家だが、あなた方と同じ位ププ・スプリングスを大切に思っている」とキレだす場面もありました。 

 

まとめ

今回は

ニュージーランド南島、ゴールデン・ベイにあるププ・スプリングス

その美しい泉に迫る危機について、現地で見知ったことを踏まえてまとめました。

 

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この写真は、7年前に初めてププ・スプリングスを訪れた際に撮った写真です。

 

一目見た時からこの美しい泉に魅了されましたが

この写真から7年後の今回の訪問でも、ププ・スプリングスが昔の記憶同様に美しかったことがとても印象的でした。

 

次の訪問がいつになるかは分かりませんが

例えばまた7年後も、今のように美しいププ・スプリングスを見ることが出来ることを期待しています。

 

 

おわり!

 

 

参照:Te Waikoropupū Springs - Wikipedia

Te Waikoropupū Springs: Places to go in Nelson/Tasman

New Zealand's largest freshwater springs 'under threat' from irrigation | Stuff.co.nz

Conservationists fight over Te Waikoropupu Springs | Newshub

17 March 2017 | Golden Bay Weekly