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ドイツで働くにはどのビザがいいの?ドイツで就労できるビザの種類

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ドイツは世界で最も経済の強い国の1つであり、「ドイツで働いてみたい!」と思う方もいるのではないでしょうか。

 

「ドイツで働きたい」と思った時に、まず考えるべきはビザのことです。

 

私自身はドイツ在住6年目になりますが

その間にビザを4回切り替えており、その都度ビザ申請の手続きを経験してきました。

 

というわけで、今回の記事では

ドイツで働きたい人のためのビザ情報 について、私の経験も混ぜながらまとめていきます。

※今回の記事は、ドイツで仕事を見つけたい人に向けた記事です。

現在日本で働いている会社の海外支部に異動する場合(いわゆる駐在員)は、就労ビザを取得することになりますが申請方法などは異なります。

 

ドイツで就労できるビザの種類

ドイツで働きたい場合、基本的には以下のビザから自分に合ったビザを取得することになります。 

 

  • ワーキング・ホリデー査証
  • 就労ビザ
  • 婚姻ビザ
  • (永住権)

 

永住権があればもちろんドイツで就労できますが

ドイツに住んだことのない人が永住権を取得するのはほぼ不可能なので、今回の記事では除外させていただきます。

 

以下からは、永住権以外の3つのビザについて、それぞれ概要・条件とメリット・デメリットを挙げていきます。

 

ワーキング・ホリデー査証

概要

ワーキング・ホリデー査証とは、若者が休暇を楽しみながら、旅行中の資金を補うために就労も認めることを目的とした特別な制度です。

「ワーホリ」と訳したりもします。

 

条件

ワーキング・ホリデー査証を取得するには、以下のすべての条件を満たしている必要があります:

 

  • 日本国籍を有していること
  • 18歳以上で申請時に31歳に達していないこと
  • 往復の航空券、又は航空券を買うための資金を持っていること
  • 生活費支払い能力の証明が出来ること(1年間滞在する場合、最低2000ユーロ(約23万円)の資金が入った預金通帳および通帳のコピーを提示出来ること)
  • ドイツでの全滞在期間で有効な医療保険(歯科の治療、女性の場合は妊娠時にも適用される保険)、および賠償責任保険に加入していることをドイツ語又は英語で証明する書類を有すること

  • 子供や配偶者などが同行することはできない

 

まず、ワーホリには18歳以上30歳以下(申請時)という年齢制限があります。

この枠から外れると、ワーホリビザは取得できません。

 

また、ワーホリビザを取得するにはかなりのお金が掛かります。

 

ドイツ渡航前に最低でも往復の航空券代生活費支払い証明としての約23万円医療保険費というお金が必要です。

(ただし、生活費支払い能力の証明のための約23万円は見せ金でも大丈夫です。保証はしませんが、、、)

 

特にワーホリの際に必要な医療保険には注意が必要で、歯科治療や、女性の場合は妊娠時も適用される保険を選ばなくてはいけません。

 

これがまた、結構お高くて、、、。

私の場合は10万円ほど持っていかれた上に、ワーホリでドイツ滞在中は全く使いませんでした(泣)

 

メリット

ドイツで働く際、ワーホリビザを使うメリットは:

  • 事前に就労先が決まっていなくてもビザの申請ができる
  • ドイツ国内のどんな職場でも働くことが出来る(風俗で働くことは禁止)
  • 転職も可能
  • 申請が通りやすい
  • 日本国内・ドイツ国内どちらからでも申請できる

 

特に、事前に就労先が決まっていなくてもビザの申請ができるのは大きいです。

 

以下でまた説明しますが

就労ビザの場合は申請前に就労先を見つける必要があり、これが結構厄介で、、、。

 

デメリット

ワーホリビザのデメリットは:

  • 年齢制限がある(30歳まで)
  • 滞在可能な期間に制限がある(3か月以上1年以内)
  • 各国ごとに一生に一度しか利用できない

 

特にドイツに長期滞在したい人の場合、1年までしか滞在できないというのは最大のデメリットです。

 

参考にしたサイト:

ワーキング・ホリデー制度 | 外務省

ドイツ大使館 ドイツ総領事館 - ワーキングホリデー・ビザ

 

就労ビザ

概要

「就労ビザ」と書きましたが、実はドイツに「就労ビザ」と名の付く査証はありません。

 

ドイツで就労するには、滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)に労働許可の付いたものを取得する必要があります。

名前が長いので、この記事では便宜上「就労ビザ」と呼ばせていただきます。

 

就労ビザの最大の特徴は就労先と一緒に申請する必要があり、取得後はその就労先でのみ働くことができる という点です。

 

条件

就労ビザを取得するためには:

  • 就労先が決まっていていること
  • 正社員で働いていること(またはその予定があること)

が必要です。

 

就労ビザは勤務先と一緒に申請するものなので、「就労先が決まっている」というのは絶対に必要な条件。

 

その上、就労ビザ申請時には

  • 年金や税金を納めているか
  • 健康保険に加入しているか
  • 生活していくのに足るだけのお金を稼いでいるかどうか

などをチェックされますので、必然的に正社員として働くことを求められます。

 

ドイツで正社員というのはつまり、ミニジョブ(=税金・年金の支払いが免除となる月収入400€以下で働くパートタイム)ではない人のことを指します。

 

日本のように、週40時間働く人が正社員というわけではありません。

 

就労ビザ取得の細かい条件はその人の生活状況などにより異なるので、申請の際は勤務先とよく相談する必要があります。

 

メリット

就労ビザで働くことのメリットは:

  • 就労先と問題がなければ安定して雇用してもらえる
  • 就労先がビザ申請の手続きを手伝ってくれるので、語学力があまりなくても手続きが行える
  • 1~3年更新だが、特に問題(犯罪歴や、職場との関係)がなければ更新も容易に行われることが多い

という点。

 

1度就労ビザを取ってしまえば、よほどのことがない限り辞めさせられることはありませんし

勤務先があなたを認めてくれていれば、就労ビザの更新も比較的容易です。

 

デメリット

逆にデメリットは:

  • 就労先が決まっていないと申請できない
  • 同じ就労先でしか働けない
  • 退職すると滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)は失効となる
  • 転職が出来ない(転職する場合には再度、転職先企業と共に「労働許可付き滞在許可」を申請する必要がある)

です。

 

ドイツでの就労ビザは勤務先と共に取得するものなので

ビザを一緒に申請した勤務先でしか働くことは出来ませんし、その勤務先を辞める場合はビザも失効となります。

 

通常の就労ビザとは少し異なる規則のある仕事

就労ビザは通常1~3年取ることができ、その後の更新も可能ですが

以下に挙げる職業には、また少し異なる規則が存在します。

 

料理人

料理人の場合、就労ビザにより4年間の滞在が許可されますが、更新は不可。

再取得は査証失効後3年を経ることが必要だそうです。

 

(ただし、3年を空けずに料理人として復帰した人を知っているのでどこまでが本当なのか定かではありません、、、。悪しからず。

以前不法滞在をする中国人コックが多かったため出来たルールだと聞きましたが、国籍や場合により異なるのかもしれません。)

 

オペア(Au-Pair-Beschaftigung)

オペアとは、現地の家庭にホームステイしながらその家の子どものベビーシッターをして、賃金を得る制度です。

 

就労先(受け入れてくれるホストファミリー)が必要な点は就労ビザと一緒ですが、オペアになるには条件があります。

 

  • 18歳~26歳(ビザ取得時点)であること
  • 必要最低限のドイツ語能力(Niveau A1程度)が必要
  • 未婚で子どもがいないこと
  • 6か月以上の滞在が可能であること
  • ドイツで一度オペアとして働いたことがある人は申請できない

 

上記のルールは通常の就労ビザには存在しませんが、オペアの場合は特に年齢制限などの規則があるので注意。

 

参考にしたサイト:

Einreise als Au Pair aus Nicht-EU-Staaten - AuPairWorld

 

婚姻ビザ

概要

こちらも「婚姻ビザ」と名の付く査証がドイツにあるわけではなく、あくまでドイツ人と結婚した人がもらえる滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)のことです。

 

ドイツ語での名称は、婚姻ビザも就労ビザもAufenthaltserlaubnisですが

この記事では便宜上「婚姻ビザ」と呼ばせていただきます。

 

婚姻ビザには自動的に就労許可も付いてくるので、ドイツ国内で働くことが出来ます。

 

条件

婚姻ビザ取得の条件はただ1つ。

  • ドイツ人と結婚すること

以上。

 

メリット

就労ビザと比較して、婚姻ビザのメリットとは:

  • 事前に就労先が決まっていなくてもビザの申請ができる
  • ドイツ国内のどんな職場でも働くことが出来る
  • 転職も可能

という点です。

 

同じAufenthaltserlaubnisでも、就労ビザより婚姻ビザの方が数段自由度が高いのが特徴です。

 

デメリット

デメリットは特にありませんが、敢えて挙げるとすれば:

  • 離婚すると滞在許可は失効となる 

という点でしょうか。

 

就労ビザと違い、勤め先を辞めても滞在許可が失効することはありませんが

婚姻ビザはドイツ人との結婚に依ったビザなので、離婚してしまうとドイツにいられなくなってしまいます。

 

最後に:結局どのビザで働くのがいいの?

今回の記事では

ドイツで働くことの出来るビザについて、それぞれの概要・条件・メリット・デメリットをまとめました。

 

結論から言うと、婚姻ビザを取得して働くのが一番制限がなくて楽です。

 

ただしもちろん、 「ドイツ人と結婚する予定なんかない!」という人はこの方法は利用できません。

 

ドイツ人パートナーがおらず、初めてドイツに来るのであればワーキング・ホリデー査証が、就労ビザよりは取得が簡単です。

 

1年間という期限付きですが、その間に勤務先を探してそこで就労ビザに切り替えてもらうことも出来ます。 

ドイツにある日本食レストランの求人も、ワーホリビザ歓迎の所が多いです。

 

 

もしあなたが31歳以上ならワーホリビザは申請できないので、その場合のみ就労ビザの取得を目指すこととなります。

 

日本からネットを使ってドイツ国内の求人を探すこともできますが、一番いいのは実際に現地に行って仕事先を見つけることです。

 

ネットで求人を出しているとはいえ、まず本人と直接会ってみないとなかなか採用しづらいのが企業の本音です。

 

最初から就労ビザ取得を目指す場合は

観光ビザでドイツに渡り、観光ビザが有効な3ヶ月以内に出来る限り面接の予約を取ってビザサポートをしてくれる就労先を探しましょう。

  

おわり!